Writer Guide Chapter 12, Lists ノート

Introduction

この章では Chapter 9, Working with Styles の内容を発展させ、さらにいくつかの例を提示する。

多くの文書作成ソフトでは一覧オプションは段落スタイルに含まれているが、Writer では段落スタイルにリンクして使用できる分離型のスタイルとして扱われる。Writer の分離した一覧スタイルには、二つの大きな利点がある:

  • 同じ一覧スタイルを複数の段落スタイルで使用できるため、設計作業の重複を避けることができる。

  • 段落に関連する一覧スタイルを一度の選択で変更できる。

Tip

一覧用の既定のツールバーと Sidebar 図像が使用するスタイルを変更することはできない。一覧スタイルを段落に適用するツールバーボタンを新規に作成することもできるが、一覧用に段落スタイルを作成し、必要に応じてツールバー図像やスタイルメニューの項目を作成する方がよい方法だ。ツールバーボタンと Menu バー 項目の作成については Chapter 20, Customizing Writer を参照。

Types of list

一覧スタイルでは三種類の一覧を作成できる:

順序なし(箇条書き)一覧

項目が箇条書き、特殊文字、図形で始まる。

順序付き(番号付き)一覧

項目が数字、大文字または小文字のアルファベット、大文字または小文字のローマ数字で始まる。

アウトライン一覧

論旨や文章を階層的に要約したもので、各階層に固有の番号体系がある。

Unordered (bullet) lists

順序なし一覧は、技術文書、説明用資料、多くの Web サイト、その他のオンライン文書でよく用いられる。

Writer には順序なし一覧用に定義済みである箇条書きスタイルがいくつか用意されており、Gallery で他のスタイルを選択したり、独自の箇条書きを作成することもできる。

Tip

特に、順序なし一覧のスタイルは箇条書きの画像を選択した場合、通常の一覧に加えて他の目的にも使用できる。Example: Styling the Tips, Notes, and Cautions in this book を見ろ。

Ordered (numbered) lists

順序付き一覧は情報の順序が重要である場合に限り使うべきだ。例えば、技術マニュアルの手順では、ある段階を先に行わないと別の段階を行うことができない、あるいは危険でさえある。

各段階は複数の段落を持つことができ、そのほとんどは順序付けされていない。

各段階に複数の段落がある場合、または段階が 12 個以上ある場合は、一覧を小さな一覧に分割するか、入れ子の一覧を使用する必要がある。Nesting lists を見ろ。

Writer には定義済み順序付き一覧スタイルをいくつか搭載していて、使用者はその他を定義可能だ。

Outline lists

アウトライン一覧は、はるかに長い、通常は書かれていない文書の構造を要約したものだ。完成した技術文書や法律文書では構造を明白にするためにこれが見出しで用いられるが、この用途は二、三十年前から少なくなってきている。

読者ノート

そう述べられてはいるのだが、個人的には好きなので採用している。このノートの冒頭もそうだ。

Writer には、アウトライン一覧にいくつかのオプションがある。一覧スタイルは単一段落スタイルを使用するアウトライン手段を作成する。このような段落スタイルが使用されている場合、

  • 階層を下げるには Tab

  • 階層を上げるには Shift + Tab

を押すことで階層と番号を変更する。この単一スタイルのアウトラインが最も速く適用できる。

多くの執筆者は文書を書くときにアウトライン一覧を使用し、出版前に段落スタイルに関連する番号スタイルを変更または削除することによって、アウトラインの文字と番号を削除する。

読者ノート

そうなのか?

アウトライン一覧の規約は以下の通り:

  • 通常、各階層を区別しやすくするため、階層ごとに異なる番号付けが用いられる。

  • 階層は、アラビア数字、大文字と小文字のローマ数字、大文字と小文字のアルファベットを使って順番に並べることができる。

  • 大文字のローマ数字は通常、最上位に予約され、大文字アルファベットは小文字アルファベットの前に使われる。また、アラビア数字の後に小文字を続けるという方法もある。ただ、これらの規則は固定されているわけではない。

  • 技術マニュアルでは、以前は見出しに複数の階層を付けるのが一般的であった(例えば、I.A.2 や 1.1.1)。このスタイルは覚えにくいという明らかな理由から、法律文書など一部の専門的な状況を除き、ほとんど使われなくなった。また、各見出しが字下げされている場合、二段か三段になると、テキストのためのスペースはほとんどなくなる。

読者ノート

階層を識別可能であるアウトライン番号を見出しにつけると、節単位での再利用が難しくなるという弱点もある。

Combining list and paragraph styles

段落スタイルは一覧とアウトラインに不可欠だ。一覧スタイルを適用しても、その下にある段落スタイルは変更されない。一覧にも一定のフォントサイズや字下げなどが必要な場合は、まず段落スタイルを適用し、次に一覧スタイルを適用することになる(またはその逆)。しかし Paragraph Style ダイアログボックス Outline & List タブ を使えば、段落スタイルに一覧スタイルを埋め込み、段落スタイルだけをその一覧に適用することができる。

この節では、一覧スタイルと段落スタイルを組み合わせる例を挙げる:

  1. 段落に使用したい一覧スタイルを作成する。ここでは MyNumberedList と呼ぶ。

  2. 新しい段落スタイルを作成する。

  3. Paragraph Style ダイアログボックス Organizer タブ で、

    1. 新しい段落スタイルに NumberedParagraph のような名前をつける。

    2. Next StyleNumberedParagraph を選択する。これにより、別のスタイルを選択しない限りは次の段落もこのスタイルになる。

    3. Inherited fromNone を選択する。

  4. この段落スタイルを好みに合わせて設定する。字下げは一覧スタイルによって制御されるので、望ましくない相互作用を避けるために Indents & Spacing タブ の字下げ設定は変更するな。段落の上下の間隔は調整する方がよい。

  5. Outline & List タブ で番号付けスタイル一覧から手順 1 で作成した MyNumberedList スタイルを選択する。

  6. OK ボタン を押してスタイルを保存する。

完全にコントロールするために、出版では一覧に対して三つの基本段落スタイルを定義するのが一般的だ。一覧の:

  • 最初の要素には List Start

  • 後続の要素には List Cont.

  • 最後の要素には List End

だ。しかし、多くの目的に対しては一つの段落スタイルで十分だ。

また、順序なし一覧項目に使用する段落スタイル(使用する入れ子レベルごとに一つ)と、一覧開始前の段落の導入スタイルを定義して、導入段落を最初の一覧項目と一緒に保持したり、最初の一覧項目の前に他の段落の間隔とは異なる間隔を指定したりすることもできる。

Nesting lists

入れ子一覧とは、順序付き一覧または順序なし一覧と、その下位の(通常は字下げされた)順序付き一覧または順序なし一覧のことだ。単に番号の付いた項目 (1, 2, 3, …) の一覧であるよりも、入れ子一覧には項目 1 があり、次に a, b, c や i, ii, iii などの番号の付いた字下げされた項目があったり、大番号 2 の前に他の番号付けや箇条書きの方法があったりする。一覧スタイルを使えば、どんな一覧書式の組み合わせでも実現できる。入れ子一覧では、順序付き項目と順序なし項目を組み合わせることもできる。

一覧を入れ子するには、二つの選択肢がある。一つ目は、一覧スタイルを作成し、 Position タブ と Customize タブ で異なる書式を選択できる二つ以上の一覧階層を設定する方法だ。一覧階層の長所は、各階を個別に整形できるが、すべての階層は結合されたままであることだ。プレビュー窓は各一覧レベルの設定に役立つ。

カスタマイズされた一覧スタイルは、使用する段落スタイルに関連付けられる。関連付けられた段落スタイルを使用しながら下位の一覧階層に切り替えるには、中身を入力する前に Tab を押す。より上位の一覧階層に切り替えるには Shift + Tab を押す。

二つ目の方法は、一覧スタイルを二つ作成し、それぞれの一覧スタイルを別々の段落スタイルに関連付ける方法だ。

同じ選択肢を扱うことに変わりはないので、どちらの選択も他より優れているということはない。しかし、どちらの場合でも、入れ子になった各一覧は、通常、その上の一覧階層よりも字下げされる。通常、それぞれの一覧階層では異なる箇条書きのスタイルや番号付け体系が使われる。

Bulleted, Bulleted 2, Nested のようなスタイル名にしておくと、二つの段落スタイルの関係を思い出させる助けになる。便宜上、段落スタイルと一覧スタイルには同じ名前を使え。

Outlining with paragraph styles

LibreOffice には段落スタイルを使用してアウトラインを形成する方法がいくつかある。 Menu バー から Tools‣Heading Numbering… を使用すると、段落スタイルごとに番号付けスタイルを選択し、アウトライン階層の一部にすることができる。また、Sidebar Styles 甲板 を使用して、各 Heading スタイルを個別の一覧スタイルに関連付けることもできる。

より簡単なアウトライン形成方法として、その用途のために単一の一覧スタイルを作成する方法がある。その一覧スタイルの Customize タブ で異なる階位を手動で設定することもできるが、代わりにその一覧スタイルの Outline タブ から定義済みの典型を選択してもほぼ同じ結果が得られる。

段落スタイルを使用するには、Enter + Tab を押して下位段落を追加する。下位段落は一覧スタイルの番号体系を自動的に使用する。段落スタイルの階位を上げるには、 Enter + Shift + Tab を押す。

読者ノート

奇妙なキーバインドだ。

Creating outlines with a single paragraph style

アウトライン用の単一段落スタイルを構成する手順:

  1. 一覧スタイルを作成し、Outline タブ で定義済みの書式のいずれかに関連付ける。

  2. アウトライン用の段落スタイルを選択または作成する。Heading 1 から Heading 10 のスタイルは使用できない。この制限は単一の段落スタイルアウトラインと登録されたアウトライン階位(次節を参照)との間の混乱を防ぐためだろう。

  3. 段落スタイルの Organizer タブ でスタイル自身を Next Style として使用するように設定する。

  4. 段落スタイルの Outline & List タブ にある Numbering 欄を使用して段落スタイルに一覧スタイルを割り当てる。

Adding paragraph styles to outline levels

アウトラインレベルは、高度な機能を自動化するために LibreOffice 全体で使用されている発想だ。たとえば、アウトラインレベルによって、Navigator の見出しや目次に既定で表示される段落スタイルが決まる。

既定では、アウトラインレベルは Heading 1 から Heading 10 の段落スタイルに写される。アウトラインレベル 1 は Heading 1 に写され、以下同様だ。これらの写像を変更したり、Outline & List タブ の Outline level 欄でアウトラインレベルに別の段落スタイルを追加したりすることが可能だ。

Tip

アウトラインレベルには複数の段落スタイルを割り当てることができるが、 Tools‣Heading Numbering… で表示される段落スタイルは一つしかない。

Applying list styles

一覧スタイルは、字下げ、番号スタイル、番号の後の句読点などの性質を定義するが、フォント、境界、テキストフローなどの性質を定義するものではない。後者は段落スタイルの性質だ。

Menu バー Styles‣ や Sidebar Styles 甲板 を使用して一覧スタイルを適用できるが、これらの方法は推奨されない。

一覧の作成には段落スタイルを可能な限り使え。Writer にはこの目的のために二組の段落スタイルが用意されている。一覧スタイルと段落スタイルは、これらの方法で併用することが勧められる:

  • 段落スタイル List 1, List 2, List 3, etc. を使って順序なし一覧を作成しろ。これらのスタイルは箇条書きスタイルを使いる。

  • 順序付き一覧を作成するには段落スタイル Numbering 1, Numbering 2, Numbering 3, etc. を使え。これらのスタイルは一覧スタイル Numbering 1, Numbering 2, etc. を使用する。

Writer には、さまざまな箇条書き記号や数字列 (123, abc, ABC, etc.) を使用する、いくつかの定義済み一覧スタイルがある。他のスタイルと同様に、番号や箇条書きの記号、字下げなど、これらのスタイルの性質を再定義することができる。また、これらの系列で他の一覧スタイルを定義したり、独自の系列を作成することも可能だ。

一覧スタイルは、入れ子された一覧に使用される最大十個の階層を持つことができる。階位を切り替えるには、

  • Bullets and Numbering ツールバー で

    • Promote Outline Level 図像を押して一つ上の階へ

    • Demote Outline Level 図像を押して一つ下の階へ

  • キーバインド

    • Tab で一つ下の階へ

    • Shift + Tab で一つ上の階へ

  • 一覧要素を右クリックして

    • List‣Promote Outline Level で一つ上の階へ

    • List‣Demote Outline Level で一つ下の階へ

Restarting or continuing the numbering

文書内に同じ種類の順序付き一覧を複数作成すると、一覧のすべてに連番が適用される。これが望ましい場合もあれば(たとえば、順序付けられた段落の間に図版を配置する場合など)、番号付けをやり直したい場合もある。

順序付き一覧の番号付けを再開するには、次のいずれかを行う:

  • 段落を右クリックして List‣Restart Numbering を選択

  • Paragraph ダイアログボックス Outline & List タブ Apply List Style 区画 Restart numbering at this paragraph をオンにする

文書を編集しているときに、番号付けを再開することから以前の一覧の番号付けを継続することに変更したい場合がある。そうするには、一覧要素を右クリックし、 List‣Add to List を選択する。

Naming list styles

LibreOffice には、順序なし一覧と順序付き一覧の既定スタイルがいくつか用意されている。これらのスタイルを変更したり、独自の一覧スタイルを追加して、Arabic Numeral Blue だの Lower Case Indented だのといった叙述的名称を付けることができる。

Tip

一覧スタイルと、それと連動する段落スタイルの両方に同じ名前を使うことで、異なる型のスタイルをより簡単に扱うことができる。文字スタイルを使って箇条書きや番号を定義する場合も、同じ名前を付けるようにしろ。

Formatting list styles

一覧スタイルにおける項目記号、数字は二つの方法で整形できる。

手っ取り早い方法は、List Style ダイアログボックス の Unordered, Ordered, Outline, Image 各タブから一覧スタイルを選択することだ。これらのタブにはそれぞれさまざまな選択肢があるが、余すところなく網羅しているわけではない。Image タブ の選択肢は古臭く見えるかもしれないが、便利なものだ。Example: Styling the Tips, Notes, and Cautions in this book を参照。

二つ目の方法は List Style ダイアログボックス の Customize タブ と Position タブ を使って、順序なし一覧や順序付き一覧をカスタマイズする方法だ。どちらのタブも十段階ある。これらの設定は、Tab を押すたびに番号が変わるような、単一のアウトライン番号付けスタイルを作成するのに便利だ。Outline lists を見ろ。ほとんどの順序なし一覧と順序付き一覧では、Level1 に設定するか、既定の 1 - 10 のままにしておく。

Positioning bullets, numbers, and list items

List Style ダイアログボックス Position タブ では項目記号や番号の前、項目記号や番号とテキストの間の間隔を設定する。

一覧スタイルが段落スタイルに結合している場合、List Style ダイアログボックス Position タブ の入力欄を編集すると、段落スタイルの Indents & Spacing タブ の Before textFirst line 設定が変更される。複雑さを避けるには、段落スタイルではなく、一覧スタイルの Position タブ で変更のすべてを行え。

読者ノート

このへんまで読み進めてみると、一覧の書式設定が難しい理由がわかる。

Understanding position fields

新しい一覧スタイルを定義する際、Position タブ にある重要な入力欄は次のとおり:

Aligned at

左余白からの数値の垂直位置。たいていこの欄は 0 つまり左余白と同じ位置のままでよい。ただし、Left 以外の Numbering alignment を使用する場合は別の値を設定しろ。

Numbering alignment

項目記号または番号の配置方法。ほとんどの場合、既定の Left のままでかまわないが、テキストの配置に問題がある場合、特に二桁の数字を必要とする一覧や階層の場合、Center または Right に配置を変更することで問題が解決することがある。

Numbering followed by

番号または項目記号とテキストの間の空白を設定する。選択肢に SpaceNone があるが、最も御しやすいものは Tab stop だ。ドロップダウンリストの真下にある Tab stop at スピンボックスで正確なタブを設定しろ。

Indent at

テキストの開始位置を設定する。この設定は Numbering followed by で設定したタブストップと同じかそれ以上でなければならない。

Formatting ordered lists

順序付き一覧を作成するには、Customize タブ Number ドロップダウンリストから番号のスタイルを選択する。ドロップダウンリストの選択は、西欧言語の典型的な選択肢から始まる:アラビア文字、大文字と小文字、大文字と小文字のローマ数字だ。下にスクロールすると、ブルガリア語、ロシア語、セルビア語、ギリシア語の選択肢が利用可能だ。

Adding characters before and after numbers

Before および After 入力欄を使用して、数字の前後に最大 40 文字を設定できる。これらの文字は一覧スタイルが適用されるたびに自動的に追加される。

数字の後によく使われる文字はピリオドや括弧だ。あるいは、数値の前後に括弧を入れたり、Before 欄に Step のようなテキストを入れたりすることもできる。

番号付き一覧では Show sublevels 欄を調整することで一覧内のアウトライン階層数を指定することができる。例えば、下方に三階層を表示すると決めた場合、三番目の階層の最初では番号 1.1.1 が付けられる。

Note

Before, After, Show sublevels 欄を使うということは、数字とテキストの間に十分な空きがあるように Position タブ の設定を調整する必要があるということだ。

Setting the character style

既定では、番号付き一覧の Character Style 欄には Numbering Symbols の文字スタイルが、箇条書き一覧のそれには Bullets 文字スタイルが設定されている。

これらの既定値を変更する理由はほとんどの場合、ない。変更しない限り、これらの文字スタイルは、一覧段落の既定文字スタイルと同じフォントとフォントサイズを使用し、番号と Before または After 欄内のテキストの両方に適用される。

よくある修正としては、

  • 数字や項目記号を大きくする、

  • 企業象徴色にする、

  • 太字にする、

  • フォントの縮約版を使う

などがある。

Note

特に二桁や三桁の数字に対して大きなフォントを使用する場合は、テキストの字下げを変更せざるを得なくなる場合がある。行も高くする必要が生じる場合がある。

Example: Formatting large list numbers

数字を一覧のテキストより大きくしたり、異なるフォントや異なる色で表示する手順:

  1. 数字に対して文字スタイルを新規作成するか、既存の文字スタイルを変更する。この例では、新しいスタイルを Numbers Large と名付ける。

    この Numbers Large に対して Character Style ダイアログボックス Font タブ でフォントサイズを大きくする。数字の色を変更するには Font Effects タブ を開く。

    OK ボタン を押してスタイルを保存する。

  2. 一覧スタイルを新規作成するか、既存の一覧スタイルを変更する。List Style ダイアログボックス Customize タブ で作成または変更した文字スタイルを選択する。この例では Numbers Large を選択する。

    OK ボタン を押してスタイルを保存する。

  3. 段落スタイルを新規作成するか、既存の段落スタイルを変更する。 Paragraph Style ダイアログボックス Outline & List タブ で作成または変更した一覧スタイルを選択する。

  4. 一覧の項目に通常の方法で段落スタイルを適用する。

Caution

既存の文字、一覧、段落スタイルを変更した場合、その変更はそれらのスタイルを使用している文書内のすべての一覧に影響する。

Working with two-digit list numbers

数字が二桁の場合、一覧項目がずれることがある。この問題を修正する方法がいくつかある:

  • ダイアログボックスの Position タブ にある Indent at 欄を使って数字と一覧項目の間に余分な空きを追加する。数字と一覧項目の関連性が失われるほど空けてはいけない。

  • Customize タブ の Character Style 欄で数字の大きさを調整する。

  • Numbering AlignmentRight に設定する。この変更によって番号が左余白にはみ出さないように気をつけろ。

Tip

LibreOffice では一覧の逆順の番号を自動的に生成することはできない。逆順一覧は手動で入力する必要がある。

Formatting unordered lists

順序なし一覧の既定の文字スタイルは Default Paragraph Style に標準の項目記号を搭載している。この文字スタイルは Numbering Symbols から Bullets または文書で定義されているその他のスタイルに変更できる。項目記号を変更するには|CustomizeTab| Character 欄横にある Select ボタンを押す。Special Characters ダイアログボックス が開く。現在のフォントが対応する記号を選択する。

Tip

項目記号に特殊な文字スタイルを使用する場合は、ファイルを共有する際に使用フォントを必ず埋め込め。

設計する入れ子にした箇条書き一覧がある場合、Bullets2 のような名前の一覧スタイルを追加的に作成するとよい。

ただし、複数の箇条書きのスタイルを使用する場合は、それらの設計に互換性があることを確認しろ。実際、入れ子になった箇条書きを字下げするだけで、最上位の箇条書きと区別するのに事足りる。

Example: Making a checklist

選択する文字によって、順序なし一覧スタイルは箇条書き一覧以上の役割を果たすことができる。例えば、箇条書きに使用するフォントや文字を選択することで、順序なし一覧をチェック一覧にすることができる。

チェック一覧をペンで使用したい場合は、LibreOffice に同梱されている OpenSymbol フォントを使用する文字スタイルを使用して、通常の方法で一覧スタイルを設定し、文字 U+E00B を箇条書きに割り当てる。一覧を印刷すればすぐに使用できる。企業銘柄とレターヘッドを追加すれば TODO 一覧は業務で実用できる。

計算機で一覧を使いたい場合は文字 U+2752 を使う一覧スタイルと文字 U+E531 を使う一覧スタイルの二つを作成する。一つ目のスタイルを使って一覧を作成し、二つ目のスタイルを適用して項目にチェックを入れる。

一覧の目的によっては、U+E532 を使って未完了の項目を示す第三の一覧スタイルを作成することもできる。

読者ノート

これらの記号が Web ブラウザーに出ないので、実物を確認するには Writer で Insert‣Special Character… を使え。

Using images as bullets

標準的な項目記号の代わりに画像を使うのは、文書に独創性を加える便利な方法だ。しかし、ほとんどの箇条書きが小さく描かれるために制限がある。たいていの場合、対比の強い単純な画像が代用項目記号として最善だ。白黒の画像が最も効果がありがちだ。

項目記号に使われる画像はページ上に画像を配置する方法でもある。特に、技術マニュアルや非公式な文章で、警告や表示を作成するために使用できる。

いずれの場合も、List Style ダイアログボックス Customize タブ Number で使用する画像を選択する。

Graphics を選択すると、文書ファイル内に画像が埋め込まれる。対照的に、 Linked graphics は画像へのリンクを追加するだけだ。これらの選択肢を表示するには Number ドロップダウンリストを上にスクロールする必要がある

Graphics または Linked graphics を選択すると、ダイアログボックスに項目記号を編集するための入力欄が表示される:

  • Select… ドロップダウンメニューには画像を選択するための二つの選択肢がある:

    • Gallery‣ を選択すると Gallery 内の項目記号一覧

    • From file… を選択するとファイルダイアログボックス

  • WidthHeight は画像表示寸法を設定する。原画像ファイルには影響しない。

    Tip

    画像が切り落とされる場合は画像寸法を調整するか、Paragraph Style ダイアログボックス を開いて Indents & Spacing タブ Line spacingAt Least に変更して、一行の文字の上半分が切り取られないようにしろ。

  • Keep ratio をオンにすると、WidthHeight のどちらかを変更することで、もう一方が比例して変更される。

  • Alignment は通常無視できるが、本書にある Tip, Note, Caution 各囲み記事における画像のように、画像の高さがテキストの高さより大きい場合に役立つ。

Example: Styling the Tips, Notes, and Cautions in this book

一覧スタイルは一覧以外にも使用できる。たとえば、本書にある Tip, Note, Caution は一覧スタイルを使って画像やテキストを配置している。ここでは Tips の作成方法と使用方法を説明する。他のものも同じ方法で作成されていて、ロゴとテキストが異なる。

Step 1. Tip, Note, Caution 本文用段落スタイル作成

本書における Tip, Note, Caution の本文は見出しの下に字下げされ、本文と区別するためにその下に一行が引かれている。

  1. Sidebar Styles 甲板 で Paragraph Styles タブ をクリック。右クリックして New… を選択し、新しいスタイルに Text Note という名前を付ける。

  2. Indents & Spacing タブ で Tip 本文の字下げと行間を指定する。

  3. Borders タブ で下部の境界線を選択し、太くし、テキストと境界線の間隔を指定する。Tip が段落を複数含む場合、最後の段落の下にしか境界線を引かせないようにするには Merge with next paragraph をオンにする。

  4. OK ボタン を押して段落スタイルを保存する。

Step 2. 一覧スタイル作成

  1. Sidebar Styles 甲板 で List Styles タブ を選択する。右クリックして New… を選択する。新しいスタイルに Heading Tip と名前を付ける。

  2. Image タブ で適切な画像を選択する。または、このステップを省略して Customize タブ で画像を選択する。

  3. Customize タブ で Number 欄で Graphics を選択する。

    • オプションで、Graphics 欄の Select… をクリックし、先述のようにして画像を選択する [1]

    選択した項目記号の画像が意匠に対して大き過ぎたり小さ過ぎたりする場合は、幅と高さを指定する。これらの入力欄を使用して、画像寸法を変更可能だ。

    Alignment で、画像をテキストのどこに配置するかを選択する。

  4. Position タブ で Positioning bullets, numbers, and list items の記述に従って設定を選択する。

  5. OK ボタン を押して一覧スタイルを保存する。

Step 3. 見出し Tip 用の段落スタイル作成し、リストスタイル結合

  1. Sidebar Styles 甲板 で Paragraph Styles タブ を選択する。右クリックして New… を選択し、新しいスタイルに Heading Tip という名前を付ける。

  2. Organizer タブ で Next Style を Tip 本文用に作成したものに指定する。

  3. 通常の方法で段落にスタイルを設定し、Outline & List タブ に移動する。 List style ドロップダウンリストで作成した一覧スタイルを選択する。

  4. OK ボタン を押して段落スタイルを保存する。

Step 4. Tip, Note, Caution の見出しとテキストに段落スタイルを適用

  1. 新しい段落に Tip と入力する。少なくとも一文字か空白を入力する必要がある。さもないと、Enter を押したときに絵が消え、字下げが残るが、項目記号が残らない。

  2. Heading Tip 段落スタイルを適用する。

  3. Enter を押す。次の段落は自動的にテキストノートの段落スタイルになる。

  4. Tip 本文のテキストを入力する。すでにテキストを入力している場合はスタイルを手動で適用しろ。

Example: Creating and using a simple list style

この例では CD の曲番号付けに使う一覧を作成する。番号は右揃えにし、番号と曲名の間には空白を入れる。

同じ一覧を他の CD に再利用したいので、新しい一覧スタイルと関連する段落スタイルを定義し、段落スタイルをトラック一覧に適用する [2]

Creating the CDTrack list style

  1. Sidebar Styles 甲板 で List Styles タブ をクリック

  2. 右クリックし New… を選択。List Style ダイアログボックス が表示される。

  3. Organizer タブ で Name 欄に CDTrack と入力し、 CategoryCustom styles のままにする。

  4. Customize タブ で(必要であれば)次のように選択肢を変更する:

    • Level: 1

    • Number: 1, 2, 3,…

    • Start at: 1

    • Character style: None

    • Before and After: 空

    • Consecutive numbering: オフ

  5. 一覧には基礎段落スタイルの設定が採用される。番号記号に特殊なフォント、サイズ、色を使用するには、文字スタイルを作成し、Customize タブ で選択する。

  6. Track という単語を数字の前に表示するため、Customize タブ Before に追加する。単語と数字を区切るために空白文字を追加し忘れないようにする。

  7. CDTrack 一覧スタイルの最終引数を Position タブ で設定する:

    • Level: 1

    • Aligned at: 1.5 cm

    • Numbering alignment: Right

    • Numbering followed by: Tab stop

    • Tab stop at: 4.0 cm

    • Indent at: 4.0 cm

  8. OK ボタン を押して完了する。

Creating the CDTracks paragraph style

一覧スタイルを一覧項目に直接適用することもできるが、段落スタイルを使用する方がより良い方法だ。新しい CDTracks スタイルは Default Paragraph Style に基づく。

  1. Sidebar Styles 甲板 Paragraph Styles タブ をクリック

  2. 一覧にある Default Paragraph Style を右クリックし New… を選択

  3. Paragraph Style ダイアログボックス Organizer タブ で Name 欄に CDTracks と打ち込む

    • オプションで Next styleCDTracks に設定

  4. Outline & List タブ List style ドロップダウンリストで CDTrack を選択

  5. OK ボタン を押して新しい段落スタイルを保存

Applying the CDTracks paragraph style

一覧スタイルと段落スタイルが利用できるようになったので、文書内のどの一覧にもすばやく適用できる。

  1. 新しい一覧を作成する場合、Enter を押して改行する前に、Sidebar Styles 甲板 で目的の段落スタイル名をダブルクリックする。一覧の最後で Enter を押し、残りのテキストに必要な段落スタイルをダブルクリックする。

  2. 既存の一覧については、それを選択し、Styles 甲板 で必要な段落スタイル名をダブルクリックする。


章末注