読書目録 2025 年

  • おおむね読み始めた順に排列する。書名順や出版順ではない。

  • 読了していないが、いずれ全部読む気がある本は遠慮なくこの一覧に記す。

ガロア理論超入門 方程式と図形の関係から考える⁠

著者:

小林吹代

出版社:

技術評論社

発行年:

2016 年

ISBN:

978-4-7741-8574-3

関連 URL:

<https://direct.gihyo.jp/view/item/000000000160?category_page_id=science02>

速読してそのまま(理解を深めぬまま放置しておく)ということがないようにここに記しておく。

超入門と銘打っているが、逆説的に、ガロア理論の全貌を読者が大づかみしていないと、本書の議論の流れを理解することをできないかもしれない?

Todo

本書の議論の流れと私の理解を比較し、要約する。

TV博物誌

著者:

荒俣宏

出版社:

小学館

発行年:

1996 年

ISBN:

978-4-09-348001-7

関連 URL:

不明または調査中

表紙は Science and Invention 誌 1925.7 号の表紙イラストを背景に、テレビなどをコラージュしたものか。この雑誌の実物がおそらく荒俣先生のコレクションにあり、それを使っただろう。イラストの人物が装備している兜は The Isolator といい、集中力を高める効果があると考えられる。

本人へのインタビューによるすぎやまこういち先生の章しかまともに読んでいないが、ここが個人的にはとても重要だ。フジテレビ時代の凄い逸話が読める。四谷電話局爆発の一件は笑える。すぎやま先生は超人だ。

文藝別冊トリビュート特集ナンシー関

著者:

n/a

出版社:

河出書房新社

発行年:

2003 年

ISBN:

978-4-309-97646-4

関連 URL:

<https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309976464/>

あろうことか、内容をど忘れしている。メモすら残っていない。

Todo

寸評を記す。

ストア派の哲人たち セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス

著者:

國方栄二

出版社:

中央公論新社

発行年:

2019 年

ISBN:

978-4-12-005157-9

関連 URL:

<https://www.chuko.co.jp/tanko/2019/01/005157.html>

なんとなく手に取ったら、私の好きなディオゲネスについての記述を見つけた。それでその章を読んだ。残りの章も面白く読めると期待しているので、また見つけたら読もう。

ヌー道 じゅんとなめ子のハダカ芸術入門

著者:

みうらじゅん、辛酸なめ子

出版社:

新潮社

発行年:

2021 年

ISBN:

978-4-10-334152-9

関連 URL:

<https://www.shinchosha.co.jp/book/334152/>

著者二名の対談形式。個人的に関心があるのはみうらじゅん先生のエロスクラップだ。これまでのスクラップを体育館の床いっぱいに陳列した写真は圧巻。

仕事でも、仕事じゃなくても

著者:

よしながふみ、山本文子(聞き手)

出版社:

フィルムアート社

発行年:

2022 年

ISBN:

978-4-8459-1914-7

関連 URL:

<https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-1914-7/>

『愛がなくても喰ってゆけます』、『きのう何たべた?』、『大奥』、等々でファンのよしながふみ先生。どの作品からも独特の、性質の良い知性を感じる。このインタビュー本からは、その知性がどう形成されてきたかを知ることができることを期待して読んだ。実際、面白い人物だ。

Todo

気に入った逸話を複数、ここに引用する。

評伝ナンシー関 心に一人のナンシーを

著者:

横田増生

出版社:

朝日新聞出版

発行年:

2014 年

ISBN:

978-4-02-261798-9

関連 URL:

<https://publications.asahi.com/product/16022.html>

ナンシー関先生の伝記と思っていい。

Todo

気に入った逸話を複数、ここに引用する。

Efficient Linux コマンドライン

著者:

Daniel J. Barrett

訳者:

大嶋真一(監訳)、原隆文

出版社:

オライリー・ジャパン

発行年:

2023 年

ISBN:

978-4-8144-0048-5

関連 URL:

<https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400485/>

コマンドライン仕事に自信がある者が、基礎知識の欠落の有無を確認するのに有用。私の場合は、環境変数 CDPATH を使いこなせていないことを気づかせてくれた(その後、下記の書籍で zoxide を知って不要になってしまったが)。

ごく短いノートを作成した。Efficient Linux コマンドライン読書ノート

入門モダン Linux

著者:

Michael Hausenblas

訳者:

武内覚、大岩尚宏

出版社:

オライリー・ジャパン

発行年:

2023 年

ISBN:

978-4-8144-0021-8

関連 URL:

<https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400218/>

ノートを作成した。入門モダン Linux 読書ノート

生き抜くための読書術

著者:

佐藤優

出版社:

扶桑社

発行年:

2023 年

ISBN:

978-4-594-09160-6

関連 URL:

<https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594091606>

週刊スパの「インテリジェンス人生相談」のより抜き集。読者からの悩み相談に対して、筆者からの助言とおすすめの一冊紹介という構造(たしか連載第一回からずっと変化していない構成)なので、こういう書名もアリとなる。

不気味の穴 恐怖が生まれ出るところ

著者:

伊藤潤二

出版社:

朝日新聞出版

発行年:

2023 年

ISBN:

978-4-02-251563-6

関連 URL:

<https://publications.asahi.com/product/24048.html>

伊藤潤二先生による自伝と創作理論の二本立て。特にファンでなくても楽しめると思う。

自伝部分もおもしろいし、創作理論も独自性を感じられて興味深い。本書全体が著者のものづくりに対する意欲のオーラを放っている。

危機の読書

著者:

佐藤優

出版社:

小学館

発行年:

2022 年

ISBN:

978-4-09-825436-1

関連 URL:

<https://www.shogakukan.co.jp/books/09825436>

古典と新刊のどちらも重視しているようだ。

ビジネス教養としての麻雀

著者:

梶本琢程

出版社:

日本能率協会マネジメントセンター

発行年:

2025 年

ISBN:

978-4-8005-9329-0

関連 URL:

<https://pub.jmam.co.jp/book/b661459.html>

この本は一気に読める。麻雀の歴史、プロ麻雀、オンラインゲーム、麻雀漫画、M リーグなどの現代麻雀を概観するのに最適だと思う。著者が麻雀博物館館長を務めていたことがあるのを、本書を読んで初めて知った。

Linux カーネルの教科書第二版

著者:

末安泰三

出版社:

日経 BP

発行年:

2024 年

ISBN:

978-4-296-20549-3

関連 URL:

<https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/07/04/01459/>

カーネルのビルド方法が第三章に記されるようなハードコア Linux 教科書。知りたかったのは基本のみであったので、まだ第一章しか読んでいない。というか、カーネルの概念を知りたかっただけで手に取った本なのだ。

ナンシー関 原寸大! 生はんこ集

著者:

ナンシー関

出版社:

ワニブックス

発行年:

2015 年

ISBN:

978-4-8470-9344-9

関連 URL:

<https://www.wani.co.jp/event.php?id=4748>

便宜上著者がナンシー関先生になっているが、もちろん実際は異なる。いつもの印影ももちろんのこと、原版である消しゴムの写真が並ぶ。ナンシー先生の彫刻技術をよく観察できる。

ナンシー先生は版画専用の消しゴム製品を二つ採用していたという。一つは別注のような仕様だったらしい。

TCP/IP ネットワークコマンド入門

著者:

西村めぐみ

出版社:

技術評論社

発行年:

2024 年

ISBN:

978-4-297-14132-5

関連 URL:

<https://gihyo.jp/book/2024/978-4-297-14132-5>

ネットワークを全然知らないがコマンドライン環境はあり、十分慣れているという私に適した一冊だ。リンク層、インターネット層、トランスポート層、アプリケーション層の順に関連プロトコルやツールを学習する自然な構成だ。

WSL でコマンド動作を確認したとき、環境構成を§1.5 のものを無視して§4.10 のものを採用して上手くいった。

ノート候補の一冊。

平成史

著者:

佐藤優、片山杜秀

出版社:

小学館

発行年:

2019 年

ISBN:

978-4-09-406634-0

関連 URL:

<https://www.shogakukan.co.jp/books/09406634>

平成三十年を対談形式で総括する。写真が多めに載っていて読者の当時の記憶をよみがえらせる。ビデオゲームの話が全然ない。

Todo

印象に残る言葉をいくつか引用する。

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

著者:

橘玲

出版社:

朝日新聞出版

発行年:

2018 年

ISBN:

978-4-02-273092-3

関連 URL:

<https://publications.asahi.com/product/20117.html>

《本書のテーマは「リベラル化」と「アイデンティティ化」だ》ということで、朝日新聞の話は主題ではない。第一章の左右逆転の議論など、読者なりに情報を整理して読み解くことを要求されているのかと感じる。流し読みはしないほうがいい。

Todo

印象的な言葉を書き写したい。

ロバスト Python

著者:

Patrick Viafore

訳者:

鈴木駿(監訳)、長尾高弘

出版社:

オライリー・ジャパン

発行年:

2023 年

ISBN:

978-4-8144-0017-1

関連 URL:

<https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400171/>

目次を見てワクワクした一冊。

疲れているときに読み始めたのが悪く、第 I 部型アノテーションの序盤で眠くなり、時間に追われて退館してしまった。次はきちんと読む。ノート取りもする。

不愉快なことには理由がある

著者:

橘玲

出版社:

集英社

発行年:

2016 年

ISBN:

978-4-08-745462-8

関連 URL:

<https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-745462-8>

週刊プレイボーイ連載をまとめた単行本。

Todo

橘玲先生の著作をノートにとるときは同じスタイルに保ちたい:

  • 著者の世界観が見えるようなキーワードを押さえる。

  • 印象的な言葉を書き写したい。

定本 消されたマンガ

著者:

赤田祐一、ばるぼら

出版社:

彩図社

発行年:

2016 年

ISBN:

978-4-8013-0145-0

関連 URL:

<https://saiz.co.jp/saizhtml/bookisbn.php?i=4-8013-0145-0>

『消されたマンガ』の改訂版であり、初版記述のその後が追記されている項目がある。例えば『パタリロ!』の有名な欠番回「マリネラの吸血鬼」が文庫版で復活済みである事実よりよい世界のためのリベラル進化論などが補われている。

Todo

要所の数々を一覧形式でノートに取っておくと何かのときに使えるかも?

麻雀漫画 50 年史

著者:

V 林田

出版社:

文学通信

発行年:

2024 年

ISBN:

978-4-86766-049-2

関連 URL:

<https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-86766-049-2.html>

私は『むこうぶち』のファンなので、どういうふうに引き合いに出されているかを確認したくて本書を手に取った。索引がまともに出来ており、合格だ。円滑に確認することができた。

一点気になるのが、ブルボン小林先生への批判コラム。ブルボン先生が資料を当たらずに、おぼろげな記憶を基に麻雀漫画を評論をしたことがあるという指摘。いずれ実物を確認したい。

英語論文ライティング教本 正確・明確・簡潔に書く技法

著者:

中山裕木子

出版社:

講談社

発行年:

2018 年

ISBN:

978-4-06-155632-4

関連 URL:

<https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000149106>

学術論文(自然科学を想定?)を執筆するための手引を記した一冊。したがって私が読む意義はないはずだが、今の時代、オープンソースプロジェクトの課題管理欄にバグ報告や要望を提出する機会がふつうにある。本書で展開されている技法がこれらの機会でも応用が効くのだ。

例えば冠詞問題に関しては、最適な選択を導くフローチャートを図示するという工夫がある。こういう急所のページのすべてに付箋を貼り、机上に据えておきたい。

演習問題が豊富にあり、全部すっ飛ばして読んでは勿体ない。

もう、忘れたの?

著者:

酒井順子

出版社:

講談社

発行年:

2012 年

ISBN:

978-4-06-217748-1

関連 URL:

<https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000211999>

酒井順子先生の本は目についたらとりあえず手に取る。そしてそれが週刊現代の連載エッセーだったものならば必ず読む。

逆数学 定理から公理を「証明」する

著者:

John Stillwell

訳者:

田中 一之、 川辺 治之

出版社:

森北出版

発行年:

2019 年

ISBN:

978-4-627-05451-6

関連 URL:

<https://www.morikita.co.jp/books/mid/005451>

始めは副題が見えず、胡散臭い書名だと思って手に取った本。実際はその反対だった。私は微分積分の最初のほうの理解が怪しいのだが、その理由をこの本が説明してくれているかもしれないと思える内容の序盤。

序盤は比較的とっつきやすいが、後半がべらぼうに難しい。

エマニュエルトッドの思考地図

著者:

Emmanuel Todd

訳者:

大野舞

出版社:

筑摩書房

発行年:

2020 年

ISBN:

978-4-480-84753-9

関連 URL:

<https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480847539/>

文藝春秋でしばしば寄稿が読めるトッド先生による日本限定本。

序章(上記関連 URL で全文読める)では、哲学には従来から否定的、批判的な立場だと述べている。こんなことを言う欧米知識人は珍し過ぎる。《私にとって考えるというのはデータを蓄積するということ》 (p. 30) だそうだ。

実用 Git 第三版

著者:

Prem Kumar Ponuthorai, Jon Loeliger

訳者:

萬谷暢崇(監訳)、長尾高弘

出版社:

オライリー・ジャパン

発行年:

2024 年

ISBN:

978-4-8144-0061-4

関連 URL:

<https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400614/>

初版 から大幅に改訂されている。知識を更新するためにノートを取り直すべきだと判断した。

個人的に気になるのは、git checkout の用例が多いように思う。囲み記事で git switchgit restore の存在に言及してはいるのだが、本文中の checkout をこれらのコマンドで状況に対応するほうに適宜置き換えてもいいのではないかな。

Todo

インクルーシブな main ブランチとは?

言ってはいけない 残酷すぎる真実

著者:

橘玲

出版社:

新潮社

発行年:

2016 年

ISBN:

978-4-10-610663-7

関連 URL:

<https://www.shinchosha.co.jp/book/610663/>

橘玲先生の寄稿はこれまでも週刊誌や月刊誌でしばしば目にしていて、主題に関係する先行発表物やデータを参照し、議論を展開するやり方がわかりやすくて好んで読むようにしている。

先述の本のいずれかで某著者が《優生学の本です》と一刀両断?した一冊。

Todo

先述のように、橘玲先生の著作をノートにとるときは同じスタイルに保ちたい。

もっと言ってはいけない

著者:

橘玲

出版社:

新潮社

発行年:

2019 年

ISBN:

978-4-10-610799-3

関連 URL:

<https://www.shinchosha.co.jp/book/610799/>

書名が上記の本の続編であることを示唆しているが、この本は単品でも問題なく読める。

Todo

先述のように、橘玲先生の著作をノートにとるときは同じスタイルに保ちたい。

ファミコン発売中止ゲーム図鑑

著者:

鯨武長之介

出版社:

三才ブックス

発行年:

2020 年

ISBN:

978-4-86673-246-6

関連 URL:

<https://www.sansaibooks.co.jp/item/book/2274/>

二部構成になっていて、前半部が本書の主題であるファミコンソフトの中止ゲームカタログだ。名前だけは聞いたことがあるが、YouTube などで攻略解説を見かけることがないタイトルを 150 本くらい紹介している。中止理由が重要であるから、それで分類して図表にすると面白いかもしれない。後でやってみよう。

後半部はゲームソフトのいくつかについて、開発版と製品版の差分を検討する。変更理由の多様さはそれほどないようだ。

研究と蒐集が進み、図鑑が拡充した改訂版が読めるようになるだろう。