Chapter 10 Working with File Formats, Security, and Exporting ノート¶
File formats¶
LibreOffice では ODF や PDF など、以下に示すさまざまな形式のファイルを開くことが可能だ。たいていの場合 LibreOffice がファイル形式を自動的に検出し、形式を明示的に選択しなくても開くことが可能だ。
Text documents¶
Writer は Open Document テキスト形式 (.odt、.ott、.oth、.odm、.fodt) および以下の形式(さまざまなレガシー形式を含む)を読むことが可能だ:
Microsoft Word 6.0/95/97/2000/XP/Mac) (.doc, .dot)
Microsoft Word 2003 XML (.xml)
Microsoft Word 2007/2010 XML (.docx, .docm, .dotx, .dotm)
Microsoft WinWord 5 (.doc)
Microsoft Works (.wps)
Text CSV (.csv)
DocBook (.xml)
HTML Document (.htm, .html)
eBook (.pdb)
読者ノート
本稿では本書の一覧から特に重要な形式を抜粋する。以下同様。
Spreadsheets¶
Calc では Open Document のスプレッドシート形式 (.ods, .ots, .fods) のほか、以下の形式(さまざまなレガシー形式を含む)を開くことが可能だ:
Microsoft Excel 97/2000/XP (.xls, .xlw, and .xlt)
Microsoft Excel 4.x-5.0/95 (.xls, .xlw, and .xlt)
Microsoft Excel 97-2003 (.xml)
Microsoft Excel 2007-365 (.xlsx, .xlsm, .xltx, .xltm)
Microsoft Excel 2007-2010 binary (.xlsb)
Rich Text Format (.rtf)
Text CSV (.csv, .txt)
HTML Document (.htm, .html)
Presentations¶
Impress はさまざまな Open Document プレゼンテーション形式 (.odp, .odg, .otp, .fopd) のほか、以下の形式を開くことが可能だ:
Microsoft PowerPoint 97/2000/XP (.ppt, .pot)
Microsoft PowerPoint 2007-365 (.pptx, .pptm, .potx, .potm)
Portable Document Format (.pdf)
Graphics¶
Draw では、Open Document の画像ファイル形式 (.odg, .otg) や PDF ファイルのほか、以下の画像形式を使用可能だ:
Adobe Photoshop (.psd)
Microsoft Publisher 98-2010 (.pub)
Microsoft Visio 2000-2013 (.vdx; .vsd; .vsdm; .vsdx)
Bitmap (.bmp)
JPEG (.jpeg, .jpg)
Picture Exchange (.pcx)
Truevision TGA (.tga, .icb, .vda, .vst)
Drawing Exchange Format, or Drawing Interchange Format (.dxf)
Portable Gray Map (.pgm)
TIFF (.tif, .tiff)
Windows Metafile (.wmf)
Enhanced Windows Metafile (.emf)
PNG (.png)
Portable Pixmap (.ppm)
SVG (.svg)
GIF (.gif)
Formulas¶
Math は OpenOffice.org 1.x (.sxm), StarMath (.smf), MathML (.mml) ファイルで使用されている形式と同様に、Open Document Formula ファイル (.odf) を利用可能だ。
数式が埋め込まれた Word 文書を開くとき、Options ダイアログボックス ページで MathType to LibreOffice Math or reverse がオンである場合、MS 数式は LibreOffice Math 数式に自動的に変換される。
File formats for saving¶
LibreOffice ではファイルを ODF 形式で保存するのが強く推奨される。ただし、必要に応じて他の形式で保存することも可能だ。
Tip
文書を共有する必要があり、内容をもう変更する予定がない場合、PDF に変換することが望ましい。LibreOffice ではその変換は用意だ。
Text documents¶
ODF 以外の保存可能形式は次のとおり:
Microsoft Word 2007-365 (.docx, .dotx)
Microsoft Word 97-2003 (.doc)
Microsoft Word 2003 XML (.xml)
Rich Text Format (.rtf)
Text (.txt)
HTML Document (.html, .htm)
DocBook (.xml)
Note
LibreOffice はパスワードで保護された Microsoft Word 文書を保存可能だ。
Spreadsheets¶
ODF スプレッドシート形式 (.ods, .ots, and .fods) のほか、次の形式で保存可能:
Microsoft Excel 2007-365 XML (.xlsx)
Microsoft Excel 97-2003 (.xls, .xlw)
Microsoft Excel 97-2003 Template (.xlt)
Text CSV (.csv; .txt)
Microsoft Excel 2003 XML (.xml)
HTML Document (Calc) (.html, .htm)
Presentations¶
ODF (.odp, .otp, .fodp, .odg) のほか、次の形式で保存可能。また、Draw 互換の画像形式への書き出しも可能:
Microsoft PowerPoint 2007-365 (.pptx, .potm)
Microsoft PowerPoint 2007-365 AutoPlay (.ppsx)
Microsoft PowerPoint 97-2003 (.ppt)
Microsoft PowerPoint 97-2003 Template (.pot)
Microsoft PowerPoint 97-2003 AutoPlay (.pps)
Drawings¶
Draw は ODF Drawing 形式で保存でき、画像形式 BMP, EPS, GIF, JPEG, PNG, SVG, TIFF などにエクスポートすることも可能だ。
Writer/Web documents¶
Writer/Web は次の形式で保存可能:
HTML document (.html, .htm), as HTML 4.0 Transitional
Text and Text Encoded (LibreOffice Writer/Web) (.txt)
Exporting files¶
LibreOffice では、ファイル形式が変更されるファイル操作に対してエクスポートという用語を使用する。Save As コマンドとは異なり、Export コマンドでは実際の文書の現在のファイル形式を維持したまま文書が作成される。Menu バー
でファイル形式が見つからない場合は、 でファイル形式を確認しろ。PDF ファイル形式が必要な場合、LibreOffice は Writer, Calc, Impress, Draw の文書を PDF でエクスポート可能だ。Writer は EPUB で書き出すことも可能。また、 LibreOffice は HTML および XHTML 形式でファイルをエクスポート可能。Draw と Impress がエクスポート可能な画像ファイル形式もある。
Note
Export コマンドを使用すると、LibreOffice は選択された形式を使用して、ファイルの複製を新規ファイルとして作成する。元のファイルは LibreOffice で開いたままだ。
PDF quick export¶
ファイルを PDF 形式に急速にエクスポートする必要がある場合、LibreOffice はファイル形式、ページ範囲、画像圧縮などのさまざまなファイル選択肢を使用者に選択させない。PDF 形式で急速にエクスポートするには次の手順を実行する:
対象のファイルを LibreOffice で開く。
Export ダイアログボックス を開くために次のいずれかの方法を使う:
Standard ツールバー Export Directly as PDF 図像をクリックする。
Menu バー
を選択する。
Export ダイアログボックス でファイル名を入力し、PDF ファイルを出力する場所を選択する。
保存 (S) ボタン を押してファイルを作成し、Export ダイアログボックス を閉じる。
Note
既定では、PDF ファイルは中身の改竄や編集から保護されていない。PDF ファイルの内容は LibreOffice Draw などの専用ソフトウェアで編集することが可能だ。
Controlled PDF export¶
PDF でエクスポートされるファイルの内容や品質をさらに制御する必要がある場合は、 PDF Options ダイアログボックス で以下の操作を行う。
対象のファイルを LibreOffice で開く。
PDF Options ダイアログボックス を開く。
を選択して各タブページで必要な選択肢を選択する。
Export ボタン を押して Export ダイアログボックス を開く。あとは分かるだろう。
General PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス General タブ で利用可能な選択肢。
- Range
PDF ファイルに含まれるページを設定する。
Pages ならばエクスポートするページを直接指定する。必要であれば、
3-6;8;10;12
のような書式を使って、ページ範囲と単一ページを組み合わせて指定可能。Selection ならば現在の選択すべてをエクスポートする。
View PDF after export をオンにすると、エクスポート実行後に既定の PDF 閲覧ソフトで開いてしまう。
- Images
PDF ファイル内の画像のオプションを設定する。既定の Lossless compression のままだとファイルサイズが大きくなることに注意したい。
- Watermark
ページの背景中央に薄緑色の透かしテキストを追加する。透かしは元文書の部分ではない。
Sign with watermark 欄に透かし署名に必要なテキストを記入する。この選択肢を選択すると、透かし署名が PDF ページに描かれる。
- General
一般的な PDF エクスポート選択肢を設定する。
Tagged PDF (add document structure) をオンにすると、文書内容の構造に関する情報を PDF ファイルに含める。エクスポートされるタグには、目次、ハイパーリンク、コントロールなどがある。ファイル容量が激増する可能性がある。
- Structure
しおり、コメント、ページレイアウトなど、多様な機能の選択肢を設定する。
Export outlines を用いると、Writer 文書のしおりを PDF のそれとしてエクスポートする。アウトライン段落および元文書でハイパーリンクが割り当てられているすべての目次項目に対してしおりが作成される。アウトライン階層 1 から 10 の段落しかエクスポートされない。たとえば、Outline 階層が Text Body の場合、Paragraph Style の既定版である Title はエクスポートされない。
Comments as PDF annotations をオンにすると、コメントが註釈として PDF ファイルに含まれる。LibreOffice で表示されているように Writer 文書のコメントをエクスポートするには、Options ダイアログボックス ページ内 Comments ラジオボタングループで In margins をオンにする。エクスポートされたページは縮小され、コメントが余白に配置される。
Export automatically inserted blank pages をオンにすると、白紙ページが PDF ファイルに自動的に挟み込まれる。両面印刷する場合に検討するべき選択肢だ。たとえば、書籍では通常、奇数(右側)ページから章が始まるように設定されている。前の章が奇数ページで終わっている場合、LibreOffice では二つの奇数ページの間に空白ページが挟まる。
Initial View PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス Initial View タブでは、PDF ファイルを PDF 閲覧ソフトで既定で開く方法を決定する。
- Panes
基本的には Outline and page を選びたい。ペラ一枚の文書などでは Page only でかまわない。
- Magnification
最適値は愛用する閲覧ソフトにより異なると考えられる。Default があまり良くない。Fit width が良いのではないか。
- Page layout
これは文書の目的により選択肢を選ぶのが望ましい。おそらく Single page か Continuous facing になる。
User Interface PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス の User Interface タブでは、外部 PDF 閲覧ソフトのインターフェイスの表示方法を指定できる。スライドショーやキオスク型ディスプレイとして使用される PDF ファイルを作成する必要がある場合、これらのオプションは便利だ。
- Window Options
- Resize window to initial page
初期ページ全体を表示するウィンドウで表示される PDF ファイルを生成する。
- Center window on screen
PDF 閲覧ソフトを画面中央に表示させるファイルを生成する。
- Open in full screen mode
PDF 閲覧ソフトを全画面表示モードで開くファイルを生成する。
- Display document title
PDF 閲覧ソフトのタイトバーにファイルタイトルを示すファイルを生成する。
- User Interface Options
メニュー、ツールバー等を隠すかどうかを指定する項目からなる。割愛。
- Transitions
Use transition effects はおそらく Impress 専用。スライド遷移効果を PDF 効果それぞれにエクスポートする。
- Collapse Outlines
アウトライン木の表示に関わるので、
- Show All
PDF 閲覧ソフトでファイルを開いたときに、すべてのアウトラインレベルをしおりとして表示するかどうか。
- Visible levels
PDF 閲覧ソフトでファイルを開いたときに、選択した階層までのしおりを表示する場合に選択する。
Links PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス の Link タブではアウトラインとハイパーリンクを文書内でどのように書き出すかを指定する。
- General
- Export outlines as named destinations
オンにすると、文書内の物体名を有効なしおり対象としてエクスポートすることが可能になる。これにより、他の文書から名前によって物体をエクスポートすることが可能になる。
- Convert document references to PDF targets
URL のファイル名拡張子を
ODF
からPDF
に自動的に変換する。参照 URL の拡張子.odt
,.odp
,.ods
,.odg
,.odm
は拡張子.pdf
に変換する。- Export URLs relative to file system
URL はファイルシステム内の相対 URL として他の文書にエクスポートする。
- Cross-document links
PDF ファイルから他のファイルへのハイパーリンクの処理方法を指定する。
- Default mode
計算機の OS に従う。
- Open with PDF reader application
自身以外文書へのリンクは、その文書を現在表示している PDF 閲覧ソフトで開かれる。そのソフトがハイパーリンク内で指定されているファイル型を扱える必要がある。
- Open with Internet browser
上記項目の Web ブラウザー版。
Security PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス Security タブではエクスポートされた PDF ファイルで使用される安全保障選択肢を指定する。
Note
パスワードによって設定された文書権限制限は PDF 1.5 に準拠した PDF 閲覧ソフトによってしか確認されていない。それより古いソフトでは効かない可能性がある。
- File Encryption and Permission
- Set Passwords…
パスワードを入力するダイアログボックスを開く。PDF ファイル閲覧者が文書を編集または印刷できるパスワードを設定する。
- Printing
- Not permitted
印刷不能。
- Low resolution (150 dpi)
文書は低解像度でしか印刷されない。この指定を無視するソフトもあるだろう。
- High resolution
高解像度で印刷可能。
- Changes
- Not permitted
変更不可。
- Inserting, deleting, and rotating pages
これらの操作を許可する。
- Filling in form fields
フォーム欄への記入を許可する。
- Commenting, filling in form fields
コメントとフォーム欄に限り、記入を許可する。
- Any except extracting pages
ページの抽出を除き、変更をすべて許可する。
- Contents
これらはオンでないと話にならない。
- Enable copying of content
内容はクリップボードにコピーできる。
- Enable text access for accessibility tools
この手段が何なのかわからないが、とにかく有効にする。
Digital Signature PDF options¶
PDF Options ダイアログボックス Digital Signatures タブではエクスポートした PDF ファイルにどのように電子署名を付けるかを指定する。
電子署名は、PDF が本当に元の作者によって作成されたものであり、その文書が署名された後に変更されていないことを保証するのに用いられる。
署名付き PDF エクスポートは、既定の鍵置場かスマートカードにすでに保存されている鍵 と X.509 証明書を使う。
スマートカードを使用する場合、既定の鍵置場で使用にすでに構成されている必要がある。これは通常、スマートカードソフトウェアのインストール時に済んでいる。
読者ノート
この節の内容がまったく理解できないので、丸写ししておく。
- Certificate
- Use this certificate to digitally sign PDF documents
PDF エクスポートの署名に使用する証明書を選択する。
- Select…
Select Certificate ダイアログボックスを開く。
選択した鍵置場で見つかった証明書すべてが表示される。鍵置場がパスワードで保護されている場合は、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示される。PIN で保護されているスマートカードを使用している場合は PIN を入力するプロンプトが表示される。
エクスポートした PDF の電子署名に使用する証明書を、該当する行をクリックして選択し Select ボタンを押す。
Digital Signature タブの他の欄には証明書が選択された後にのみ出入りできる。
- Certificate password
選択した証明書に関連する秘密鍵を保護するために使用するパスワードを入力する。通常は鍵場所のパスワードだ。
- Location, Contact information, Reason
PDF に適用された電子署名に関する追加情報を記入することができる。これらの情報は適切な PDF 欄に埋め込まれ、閲覧者に示される。それぞれの欄はすべて空白のままでもかまわない。
- Time Stamp Authority
PDF 署名工程が時刻認証局を使って電子署名された時刻標記を取得し、それを署名に埋め込む。この時刻標記により、PDF の閲覧者は文書署名された時刻を検証することができる。
当欄 URL が選択されていない場合、署名に付される時刻標記は現地計算機の現在時刻が使用される。
EPUB format export (Writer only)¶
EPUB はスマートフォン、タブレット、計算機、電子書籍閲覧ソフトなどの機器、装置にダウンロードして読むことができる、拡張子 .epub を持つ電子書籍ファイルのための標準だ。EPUB 形式は中身を含む HTML ファイルと、画像などのファイルから構成されるアーカイブファイルとして実装されている。
Writer は EPUB にファイルをエクスポートすることができる。テキストのみの文書は一般的にうまくエクスポートされるが、イラスト、表組、相互参照などで正しくエクスポートされないものがある。
Quick EPUB export¶
Writer ファイルを EPUB ファイル形式に急速エクスポートすることを選択する場合、 EPUB ファイルの内容や品質への制御はない。
変換する Writer ファイルを開く。
Menu バー Export ダイアログボックス を開く。
を選択し、EPUB ファイルを保存するフォルダーに移動する。
ファイル名 (N) にファイル名を入力する。ファイル形式は .epub 固定。
保存 (S) ボタン を押す。
Controlled EPUB export¶
出来上がる EPUB ファイルの内容と品質を制御するには次のようにする:
変換する Writer ファイルを開く。
Menu バー EPUB Export ダイアログボックス を開く。
を選択し、EPUB Export ダイアログボックス の各種選択肢に必要な情報を入力する。詳細は次節を見ろ。
OK ボタン を押して EPUB Export ダイアログボックス を閉じ Export ダイアログボックス を開く。
以降の手順は急速エクスポートと同じ。
EPUB export options¶
General
- Version
出来上がる EPUB ファイルのバージョンを設定する。
- Split method
次の EPUB 節の開始を選択する。
Heading: 文書のアウトライン番号に従って、見出しの次の節を開始する。
Page break: 改頁で新しい節を開始する。
- Layout method
EPUB 文書に生成される配置を決定する。
Reflowable: 内容は画面に合わせて読者の要求に合わせて配置される。ページスタイル情報(ページサイズやヘッダー、フッターなど)がエクスポートされないことを意味する。
Fixed: 再配置可能な EPUB がその内容に適していない場合、表現をより自由に統制できる。
Customize
- Cover image
自作表紙画像ファイルのパスを入力する。入力項目が空の場合、
cover.{gif,jpg,png,svg}
のいずれかを指定すると、次の項目で指定されたフォルダー内の表紙画像を使用する。画像は EPUB ファイルに埋め込まれる。- Media directory
EPUB ファイルの自作メディアフォルダーを入力する。ここには上記の表紙画像、自作メタデータ、画像リンクを含めることが可能だ。
既定では、エクスポーターは、現在文書フォルダー内の、自作メディアと自作メタデータ用の文書ファイル名と同じ名前のフォルダー内を検索する。たとえば、文書名が
MyText.odt
の場合、検索フォルダーはMyText
だ。自作メタデータの場合は、元のファイル名と同じ名前で、拡張子が
.xmp
のファイルを与え、内部文書のメタデータを上書きする。上記の例では、自作メタデータはMyText
フォルダーにMyText.xmp
として存在する必要がある。画像リンクが意味することは、相対リンクが画像またはテキストに作成され、メディアフォルダーで利用可能な画像にリンクされている場合、このメディアは EPUB ファイルでポップアップとして利用可能であることだ。
Metadata
文書の既定メタデータを上書きする自作メタデータを入力する。これらのテキスト欄は空白のままにしておくことができる。
- Identifier
出版の一意の識別子。
- Title
出版の題名を入力。
- Author
出版の著者。
- Language
出版の言語。取り得る値については RFC4646 および ISO 639 を参照。
- Date
出版の最終更新日。値は XML Schema date Time に準拠した形式の日付 (CCYY-MM-DDThh:mm:ssZ) でなければならない。既定値は Export ダイアログボックス が開いたタイミングだ。
Creating HTML files¶
Writer で HTML files using Writer/Web を見ろ。
を選択すると、テキスト文書が Web ページとしてどのように描画されるかが示される。ただし、Web 表示ではどの機能が HTML 形式で正しく保存されるか、されないのかが表示されない。テキスト文書から Web ページを作成する方法については利用者ノート
で戻す。
Text documents¶
以下、「テキスト文書」とは Writer で作成している文書を指す。
Note
テキスト文書を HTML や XHTML 形式でエクスポートする場合は、文書内でスタイルを使用することが強く推奨される。テキスト文書を HTML として保存することは HTML 4.0 Transitional 仕様によって制限されている。事務作業ソフトウェアのテキスト文書は通例、ページ書式など、HTML にはない豊富な資源集合を用いる。 HTML 形式でファイルを保存するときに、同じレイアウトを期待できない。
Saving as HTML¶
テキスト文書を HTML 形式で保存すると、文書内の画像はすべて埋め込みデータストリームとして HTML 文書に保存される。画像の場合、JPEG または SVG 形式は HTML として保存され、その他の画像形式はすべて PNG として保存される。
テキスト文書から HTML ファイルを作成するには ファイルの種類 (T) で HTML Document (Writer) (*.html) を選択する。
が使える。保存時にExport as XHTML¶
読者ノート
割愛。たぶん実装されてない。
Saving document as a series of web pages¶
Writer は、大きな文書を目次ページ付きの一連の Web ページとして保存することが可能だ。
文書内のどの見出しスタイルが新しいページを始めるかを決め、すべての見出しが同じ段落スタイル、例えば Heading 1 になるようにする。
Menu バー Name and Path of the HTML Document ダイアログボックスが開く。
を選択する。下部に Styles ドロップダウンリストがあるので、そこでどのスタイルが新しいページを始めるのかを指定する。
保存 (S) ボタン を押して複数ファイルを出力する。作成された HTML ファイル群は HTML 4.0 Transitional 標準に準拠している。
Spreadsheets¶
Calc では表計算ファイルを HTML 文書として保存可能だ。ファイルがシートを複数含む場合、追加シートは HTML ファイル内で互いに続く。各シートへのリンクは HTML 文書の上部に配置される。保存手順の要点を示すと:
HTML ファイルの保存フォルダーを確保する。
が使える。
ファイルの種類 (T) で HTML Document (Calc) (.html) を指定する。
利用者ノート
このスプレッドシートからの HTML 変換機能は意外に便利である可能性がある。家計簿で試したら全月のデータが一望できる画面が得られた。
Presentations and drawings¶
Exporting¶
Impress のスライドや Draw の図面は HTML 形式で保存することは不可能だが、HTML 文書としてエクスポートすることは可能だ。
Note
Impress 文書を HTML 形式で保存する場合、生成 HTML ファイルには Impress で作成されたアニメーションやスライド遷移は保持されない。
Web ページの設計が以前に作成されていない場合、HTML Export ダイアログボックス の Assign Design ページで Existing オプションは使用不可。
当エクスポート機能はファイルを複数生成する。元文書の Web 版に必要なファイルすべてを保存するフォルダーを作成する必要がある。そうせずに例えばデスクトップに保存すると、HTML ファイルと画像ファイルがデスクトップにあふれることになり得る。
保存手順は次のとおり:
出力先フォルダーを確保する。
Export ダイアログボックス を開く。
で先のフォルダーに移動する。
保存事項のうち ファイルの種類 (T) で次のものを指定する:
(Impress) HTML Document (Impress) (.html; .htm)
(Draw) HTML Document (Draw) (.html; .htm)
HTML Export ダイアログボックス で必要な選択肢、情報を入力し、Next を押してダイアログボックス次のページを開く。
HTML 設計が望みどおりに完成したら、Create を押して HTML Export ダイアログボックス を閉じ、HTML ファイルを出力する。
HTML options¶
利用者ノート
このダイアログボックスがどうしても出せない。保留。
HTML files using Writer/Web¶
LibreOffice Writer には HTML 形式のファイルを作成、編集、保存できる Writer/Web という構成がある。Writer/Web は HTML 形式の文書を扱う場合にしか使い物にならない。
Display modes¶
既定では Writer/Web は HTML ファイルを Normarl ビューで開く。Writer/Web を Web ビューに変更するには、Menu バー
を選択する。必要に応じて、Normal ビューまたは Web ビューを使用して HTML 文書の内容を編集および書式設定する。 HTML 文書の中身は Web ブラウザーで展示されるように描画される。Writer/Web は HTML 文書のソースコードを表示することも可能だ。Menu バー
を使う。この表示モードは Web ページの書式やページ要素を変更するために用いる。マークアップの知識と経験が必要だ。Creating and editing¶
HTML 文書を作成するには次のようにする:
を選択する。Writer/Web は Web 表示モードで空白文書を開く。
テキスト、画像などの内容物を入力または貼り付けて、文書に中身を追加する。
スタイルで中身を編集して書式設定する機能を含め、Writer/Web で利用可能なすべての書式設定資源を使用する。
編集が完了したら、
で HTML ファイル型で文書を保存する。Web ブラウザーで HTML 文書を眺め、正しく描画されていることを確認する。
Editing source code¶
HTML 文書のソースコードを編集するには:
HTML 文書を開くか作成する。
次のいずれかでビューを開く:
Menu バー
を選択する。Standard ツールバー HTML Source 図像(中括弧対)をクリックする。
ソースコードを編集する。
以下、保存手順に合流。
Previewing HTML documents¶
HTML ファイルはどの Web ブラウザーでも同じように表示されるわけではないため、複数のブラウザーで HTML 文書を検視する必要がある。LibreOffice で既定の Web ブラウザーを開き、HTML 文書ドキュメントを表示するには、次のいずれかの手段をとる:
Menu バー
Standard ツールバー Preview in Web Browser
Web ブラウザーで直接開く。
Writer/Web options¶
Options ダイアログボックス で HTML 形式 LibreOffice 文書の基本設定を定義可能だ。
テキスト文書の物体表示およびウィンドウ要素の既定の設定を定義する。
LibreOffice テキストおよび HTML 文書の特定の文字とダイレクトカーソルの表示を定義する。
文書ページに対して構成可能な格子の設定を指定する。この格子は物体の正確な位置を決定するのに役立つ。また、この格子を LibreOffice の吸着格子に合わせるように設定することも可能だ。
テキストおよび HTML 文書に対する印刷設定を指定する。
テキスト文書内の表組の属性を定義する。
HTML 文書の背景を指定する。HTML 文書を新規に作成する場合と、すでに作成されている HTML 文書に対して有効。この選択肢を使用するには、HTML 文書に背景が定義されていない必要がある。
Emailing documents¶
LibreOffice には文書を電子メールの添付ファイルとして送信する方法が複数ある。文書形式は次の三つから選べる:
Open Document Format
Microsoft Office 形式
Portable Document Format
Menu バー
から以下のいずれかを選ぶ:: 既定のメールプログラムが開き、文書がメールメッセージに添付される。
: LibreOffice 文書形式のままファイルを添付する?
: LibreOffice が Microsoft Office 形式のファイルを作成し、以下同様。
PDF Options ダイアログボックス がまず開く。次に必要な設定を選択し OK ボタン を押す。以下同様。
:
メールプログラムでメールを送信する。
Files on remote servers¶
LibreOffice はリモートサーバー [2] に保存されたファイルを開いたり保存したりすることが可能だ。
LibreOffice は FTP, WebDav, Windows share, SSH などのよく知られたネットワークプロトコルを使用する文書サーバーを支援している。また、Google Drive や Microsoft OneNote のような一般的なサービスや、OASIS CMIS 標準を実装した商用およびオープンソースのサーバーも支援している。
以下の手順でリモートサーバー接続にアクセスする。実際の手順は OS, 計算機の構成、リモートファイルサービスの種類によって異なる。
以下のいずれかの方法で Remote Files ダイアログ を開く:
LibreOffice Start Center で Remote Files をクリックする。
Menu バー
を選択する。Menu バー
を選択する。
File Services ダイアログボックス を開く。
を選択して選択したファイルサービスによって、リモートサーバーへの接続に必要な引数が異なる。
テキスト欄に必要な情報を入力する。
必要に応じて Label 欄にリモートサーバーのラベルを入力する。
OK ボタン を押して詳細を保存し File Services ダイアログボックス を閉じる。
Remote Files ダイアログ で Service ドロップダウンリストからサービスを選択する。
リモートファイルがある場所に移動し、必要なファイルを選択する。
Open ボタン を押してファイルを開き、Remote Files ダイアログ を閉じる。
Digital signatures¶
ファイルに電子署名するには、証明書=個人鍵が必要だ。個人鍵は秘密鍵と公開鍵の組み合わせとして、使用する計算機に保存される。これらの鍵は電子署名が適用される際に文書に追加される。証明書は認証局(民間企業または政府機関)から取得する。
電子署名が文書に適用されると、文書の内容と使用される個人鍵からチェックサムが計算される。チェックサムと公開鍵は文書とともに保存される。
新しいバージョンの LibreOffice を搭載した別の計算機で文書を開くと、プログラムはチェックサムを計算し、保存されているチェックサムと比較する。両方のチェックサムが同じ場合、プログラムは元の文書を開く。
さらに、証明書の公開鍵情報を表示することも可能だ。認証局の Web サイトで公開されている公開鍵とこの情報を比較することが可能だ。
Applying digital signatures¶
この手順は LibreOffice で文書に電子署名する方法の見本だ。実際の手順は計算機の構成や OS による。
Menu バー Digital Signature ダイアログ を開く。
と進み、文書の利用可能な電子署名を一覧表示する文書の保存を催促されたら Yes ボタン を押す。
必要に応じて Sign Document… ボタンを押して Select Certificate ダイアログボックス を開く。
Select Certificate ダイアログボックス で必要な電子署名を選択する。
Sign をクリックして文書に電子署名を適用し、Select Certificate ダイアログボックス を閉じる。
Digital Signature ダイアログ で署名リストから必要な電子署名を選択する。
Close ボタン を押して、選択した電子署名を文書に適用し、Digital Signature ダイアログ を閉じる。
文書を保存する。
Note
署名された文書は Status バー に電子署名印が表示される。この印をダブルクリックすると証明書が表示される。文書一つ電子署名を複数追加可能。
既存の記述を変更すると電子署名は失効する。ただし、同じ著者による複数の電子署名は許容される。各電子署名が異なる記述を持つことができるからだ。
Signature line¶
署名欄を含む図版箱を文書に追加することもまた可能だ。著者は任意で文書に署名することができる。この手法は Writer および Calc 文書で使用可能だ。
Writer または Calc 文書に図版署名箱を追加する手順は次のとおり:
Menu バー Signature Line ダイアログボックス を開く。
で必要な詳細を入力し、必要な選択肢を選択する。
OK ボタン をクリックして Signature Line ダイアログボックス を閉じると、署名欄付きの図版箱が文書に入る。
署名箱をクリックして選択し、物体選択ハンドルを表示する。
矢印キーを使って、署名箱をページの必要な位置に移動する。通常はページの下部だ。
選択した署名箱を右クリックして、Drawing Object Properties ツールバー を開く。
Select anchor for object をクリックし、ドロップダウンリストの選択肢から必要な錨型を選択する。
必要に応じて、Drawing Object Properties ツールバー で利用可能な他の器具を使用して、署名箱を文書の要件に合わせて書式設定する。
署名箱の選択を解除して、Drawing Object Properties ツールバー を閉じる。
文書に署名箱を固定して保存する。
Document properties¶
文書の Properties ダイアログボックス を開くには Menu バー を選択する。 Properties ダイアログボックス の各タブには文書に関する情報が表示され、文書の性質を変更することができる。
General¶
- File
ファイル名
- Change Password
ファイルにパスワードが設定されている場合、パスワードを変更するためのダイアログボックスを開く。
- Type
現在の文書のファイル型
- Location
ファイルが保存されているフォルダーのパスと名前
- Size
現在の文書の容量をバイト単位で表示
- Created
ファイルが最初に保存された日時と作者
- Modified
最後に LibreOffice ファイル形式で保存された日時と作者
- Template
ファイルの作成に使用された雛形
- Digitally signed
ファイルが最後に署名された日時と署名者の名前
- Digital Signatures… ボタン
Digital Signature ダイアログ を開き、現在の文書の電子署名をやりくりする。
- Last printed
ファイルが最後に印刷された日時と使用者名
Note
印刷後、最後に印刷したデータを保存するには文書を保存する必要がある。
- Total editing time
ファイルが作成されてから編集のために開いていた時間。編集時間はファイルが保存されると更新される。
- Revision number
ファイルの保存回数
- Apply user data
使用者の完全名をファイルに保存する。使用者データは Options ダイアログボックス ページ で変更可能。
- Reset Properties ボタン
編集時間をゼロに、作成日時を現在の日時に、バージョン番号を 1 にリセットする。変更日と印刷日を削除する。
- Save preview image with this document
サムネイルプレビューを文書内に PNG 形式で保存する。この画像を特定の条件下で Windows Explorer などのファイルマネージャーが使用することがある。
- Preferred resolution for images
希望する画像解像度を ppi 単位で入力する。Writer, Impress, Draw 文書に画像を入れ、リストボックスの値に従って画像の寸法を変更する際の既定値として使用される。
- Reset ボタン
文書に加えられた変更をすべてリセットする。Properties ダイアログボックス のタブすべてで利用可能。
Description¶
文書に関する編集可能な記述情報を任意で含む。他のファイル形式にメタデータとしてエクスポートされる場合がある。
- Title
文書の表題を記入する。
- Subject
文書の件名を記入する。件名は類似する内容の文書を括るのに使用する。
- Keywords
文書の内容を索引化するために必要な単語を記入する。キーワードはカンマで区切る。キーワードには空白文字やセミコロンを含めることが可能だ。
- Comments
文書を特定するためのコメントを記入する。
Tip
表題、件名、キーワードは PDF Document Properties として PDF ファイルにエクスポートされます。入力された値はエクスポートされ、PDF Document Properties Description の対応する欄に表示される。
Custom Properties¶
文書に自作情報欄を追加できる。新しい文書ではこのページは空白の場合がある。新しい文書が雛形に基づいている場合、このページは自作性質を含むことがある。
- Properties
各自作性質に必要な Name, Type, Value を記入する。メタデータとして他のファイル形式にエクスポートされる。
- Add Property ボタン
押すと自作性質一覧に新しい行が追加される。
Security¶
現在の文書のパスワードオプションを設定する。
- Open file read-only
この文書を読み取り専用モードでしか開くことを許可しない場合に選択する。
Note
読み取り専用は偶発的な変更から文書を保護する。文書の複製を編集し、それを元の文書と同じ名前で保存することならば可能だ。
- Record changes
変更の記録を有効にする場合に選択します。Menu バー
と同じ。Tip
記録状態をパスワードで保護するには Protect… ボタンを押し、パスワードを入力する。この文書の他の読者は変更を適用することは可能だが、パスワードを知らなければ変更の記録をさせなくすることは不可能だ。
Font¶
Embed fonts in the document を選択すると、文書で使用されているフォントすべてが文書保存時に埋め込まれる。PDF を作成する際に、他の計算機での表示方法を制御したい場合に便利だ。
Only embed the fonts that are used in documents: 雛形などで文書にフォントが定義されているが使用されていない場合、この選択肢を選択することでフォントを埋め込まない。Latin, Asian, Complex からどのフォントを埋め込むかを選択可能だ。
- Font Embedding
この選択肢を選択すると、文書フォントが文書ファイルに埋め込まれ、異なる計算機間で運べるようになる。フォントが埋め込まれた文書は容量が大きくなる。対象計算機で埋め込みフォントが使用され、文書レイアウトの描画が向上する。
文書使用ではまれなフォントや、他の計算機では一般的に利用できない自作フォントが使用されている場合は、フォント埋め込みを検討しろ。
Note
フォントライセンスが文書へのフォントの埋め込みを制限することがある。フォントファイルには、文書ファイルに埋め込むことができるかどうか、またどのように埋め込むことができるかを示すフラグが含まれている。LibreOffice はこれらのフラグを解析し、文書ファイルに埋め込むことができるかどうか、またどのように埋め込むことができるかを判断する。埋め込まれたフォントを含む文書を開くとき、 LibreOffice はこれらのフラグを見て、文書の表示や編集が可能かどうかを判断する。
- Font scripts to embed
埋め込むフォントの種類を Latin, Asia, Complex から選択する。
Statistics¶
現在のファイルの統計情報(ページ数、単語数、文字数など)を表示する。
Document classification¶
LibreOffice は TSCP が作成した BAF 区分三つを含む開かれた標準を実装している:
知的財産
国家安全保障
輸出管理
この区分のそれぞれに BAILS という文書分類等級が四つある:
非業務用
一般業務用
機密用
社内専用
読者ノート
冒頭の解説がよくわからないので後回し。
文書分類を作動させるには Menu バー
を選択する。このツールバーはドロップダウンリスト一つを含む。それを使って文書保障度を選ぶ。 LibreOffice は文書性質を追加することで分類策を文書のメタデータとして保管する。安全保障策の違反を防ぐため、高等級の内容を低等級の文書に貼り付けることは不可能だ。
Business Authentication Framework (BAF) Categories¶
次は LibreOffice 既定の BAF 区分だ:
- Intellectual Property
一般的な文書の分類にはこの区分を選択する。
Tip
Intellectual Properties 区分は、透かし、ヘッダーとフッターにあるフィールド、文書領域の上部にある情報バーを使って、文書のレイアウトを変更する。文書に入る項目は分類構成ファイルが制御する。
- National Security
この区分を選択すると文書に国家安全保障策型が割り当てられる。選択された区分は BAILS メタデータとして文書とともにファイル性質に保存される。文書レイアウトや UI に変更は生じない。
- Export Control
この区分を選択すると文書に輸出管理策型が割り当てられる。後は National Security と同様。
Note
文書分類の支援については、企業のデータ保障策および情報保障責任者に問い合わせろ。
Default levels of classification¶
LibreOffice には業務機密度の高い順に並べられた、以下の BAILS を既定で用意している:
- Non-Business
この文書に記載されている情報を公表しても業務に影響はない。
- General Business
軽微な影響。情報を公開すれば業務に影響を与え、恥をかき、ブランドイメージに軽微な損害を与えることがある。
- Confidential
中程度の影響。開示された情報はブランドを傷つけ、否定的な報道を生み、収益を失う可能性がある。
- Internal use only
大損害。否定的な国内メディア(の報道?)、訴訟、罰金、長期にわたるブランドへの印象毀損。
利用者ノート
無記名の家計簿は Non-Business に位付けてで良かろう。
Customizing classification levels¶
利用者ノート
業務に対する分類の等級をカスタマイズすることは Options ダイアログボックス を使えば可能だが、おそらく実施しないほうがいい。
Pasting contents¶
クリップボードの内容が対象文書よりも高い保障分類度であることを LibreOffice が検出した場合、貼り付けようと試みると警告が出る。
User and personal data¶
Removing data¶
文書を人に送信する前に、個人情報、隠し情報、変更履歴をファイルから削除する必要がある場合は、次の手順を実行する:
Options ダイアログボックス ページ を開く。
Options… ボタンを押して Security Options and Warnings ダイアログボックス を開く。
警告の表示などの選択肢を選択する。次節を見ろ。
OK ボタン を押す。
Menu バー Properties ダイアログボックス を開く。General タブ を開く。
を選択してApply user data をオフにし、Reset Properties ボタンを押す。
作成されたフィールドと変更されたフィールドの名前を除外する。
変更日と印刷日を削除する。
編集時間をゼロに、作成日時を現在の日時に、バージョン番号を 1 にリセットする。
OK ボタン を押す。
Menu バー Existing Version 一覧からバージョンを選択し、Delete ボタン を押す。
で
Security options and warnings¶
Security Options and Warnings ダイアログボックス の選択肢:
Security Warnings
- When saving or sending
記録された変更、バージョン、コメントのいずれかを含む文書を保存または送信するときに警告する。
- When printing
記録された変更やコメントを含む文書を印刷するときに警告する。
- When signing
記録された変更、バージョン、フィールド、他の資料への参照、コメントのいずれかを含む文書に署名するときに警告する。
- When creating PDF files
Writer に記録された変更を表示したり、コメントを表示したりする文書を PDF 形式にエクスポートするときに警告する。
Security Options
- Remove personal information on saving
ファイル性質、コメント、変更履歴から使用者データを常に削除する。コメントや変更の作者名は汎用値に置き換わる。時間は単一の標準値にリセットされる。 Properties ダイアログボックス を開いて手動で削除しても同じらしい。
- Recommend password protection on saving
名前を付けて保存 ダイアログボックス で Save with password を常に有効にする。
- Ctrl-click required to follow hyperlinks
オフの場合には単純クリックだけでハイパーリンクが開いてしまう。
- Block any links from documents not among the trusted locations (see Macro Security)
Macro Security ダイアログボックス Trusted Source タブで定義された信頼できる場所にない文書によるリンク画像の使用を阻止する。信頼されていない供給源(例えばインターネット)からの文書を扱っていて、画像処理ソフトウェアの脆弱性を心配している場合、これにより安全性を高めることができる。リンク使用を阻止すると、信頼されていない文書では画像が読み込まれず、場所確保の枠しか見えない。
利用者ノート
全部オンにしたいところだが、文書全てに対して適用されそうなので注意する。
Redaction¶
LibreOffice 文書を黒塗り(不開示処理)すると、機密情報を削除または隠蔽すること可能だ。LibreOffice 文書を黒塗りすると、その部分はすべて削除され、黒塗りされた画素の塊に置き換えられた新しい PDF ファイルとしてエクスポートされる。黒塗りされた文書は出版や共有のために PDF 形式でエクスポートされる。
Writer, Calc, Impress で redact された文書のコピーが Draw に自動的に転送され、そこで redaction が実行される。
Redaction tools¶
Redaction ツールバー の構成:
- Rectangle Redaction 図像
中身を覆う透明な矩形を描くことで不開示箇所をマークする。ハンドルで修正矩形の寸法を変更する。
- Freeform Redaction 図像
自由形状の線や多角形を描いて不開示箇所をマークする。
- Redacted Export (Black) 図像
半透明の不開示領域を遮光性のある黒に変換し、PDF ファイル内の画素としてエクスポートする。
- Redacted Export (White) 図像
上記器具の白版。
- Export Preview PDF 図像
黒塗り文書の PDF ファイルを作成する前に、不開示処理をプレビューするために、文書のコピーを PDF ファイルとして作成する。
利用者ノート
Draw の Menu バー
サブメニューからも上記コマンド各種を実行可能。Documents, spreadsheets, or presentations¶
文書、表計算、スライドショーの複製は Draw に自動的に転送され、そこで黒塗りが実行される。
Writer, Calc, Impress で黒塗り対象文書を開き、Menu バー
を選択すると次のようなことが起こる:文書がコピー、準備され、無題ファイルとして Draw に転送される。
無題文書が表示された Draw が開く。
Redaction ツールバー が自動的に開く。Redaction ツールバー が表示されていない場合は Draw の Menu バー から を選択する。
Redaction ツールバー Rectangle Redaction 図像 または Freeform Redaction 図像 をクリックする。
文書内の機密領域を黒塗りするために必要な図形を描く。黒塗り図形は灰色で、文書内の機密領域が黒塗りされる前に見えるようにする。
必要に応じて Export Preview PDF 図像 をクリックし、PDF ファイルのプレビューコピーを作成する。
ファイル内の修正領域を確認した後、PDF コピーを削除する。
Redaction ツールバー Redacted Export (White) 図像 または Redacted Export (Black) 図像 をクリックして、文書ファイルを修正版 PDF ファイルとしてエクスポートする。
開いたファイルダイアログボックスで黒塗り PDF ファイルを保存するフォルダーに移動し、ファイル名を入力する。
保存 (S) ボタン を押して黒塗り PDF ファイルを作成する。灰色の不開示図形が白または黒の図形に変換され、文書が PDF としてエクスポートされる。
Drawings¶
Draw で図面ファイルを開き、前節の手順の 2. 以降を使用して図面ファイルの不開示処理を施された PDF コピーを作成する。
Note
黒塗りされた文書が新しい PDF ファイルとしてエクスポートされると、黒塗り領域は新しい文書からは削除され、画素の塊に置き換えられる。この塊が黒塗り部分の元の内容の復元、複製を阻止する。
Automatic redaction¶
LibreOffice で自動黒塗りを行う場合、使用者は自動的に黒塗りの対象となる単語やパターンを定義できる。自動黒塗りは名前や個人情報(クレジットカード、電話番号など)が複数回出現する文書に便利だ。
Creating targets¶
自動黒塗りのためにマークされるべき文書内の単語や情報を見つけるために使用するルールやパターンを定義する。手順の要所のみ記す:
Menu バー
を選択。Automatic Redaction ダイアログボックス でルールとパターンをやりくりする。
Add Target ボタンでルールやパターン定義を追加するダイアログボックスを開く。これは触っていれば分かると思う。
OK ボタン を押して Automatic Redaction ダイアログボックス を閉じる。これにより、文書が Draw の図面として開き、対象すべてが矩形を使用して自動的に黒塗りになる。
Exporting targets¶
Automatic Redaction ダイアログボックス Redaction targets 一覧でエクスポートする対象を選択する。
Save Target ボタンを押してファイルダイアログボックスを開く。
Importing targets¶
Automatic Redaction ダイアログボックス Load Targets ボタンを押してファイルダイアログボックスを開き、自動黒塗りパターン定義 JSON ファイルを選択する。
OK ボタン を押して Automatic Redaction ダイアログボックス を閉じると、Draw の図面として文書が開き、黒塗り対象すべてが矩形を使用して自動的に黒塗りになる。
Note
自動黒塗り対象は文書に保存される。対象は、文書が保存され、閉じられた後に利用可能になる。
Password protection and OpenPGP encryption¶
LibreOffice にはパスワード保護と OpenPGP 暗号という二種類の文書保護機能がある。
Save with password をオンにして暗号化したファイルをパスワードなしで復号することは不可能だ。
OpenPGP 暗号化ファイルは鍵を必要とするアルゴリズムを使って文書を暗号にかける。各鍵は一度だけ使用され、文書と一緒に受信者に送信される。
Password protection¶
LibreOffice はパスワード保護機能が二階層ある:
文書を開くこと
文書を編集すること
この二つの選択肢により、ある班では文書を読むことができ、別の班では読んだり編集したりすることができる。これは Microsoft Word のファイル保護と相性が良い。
Adding passwords¶
名前を付けて保存 ダイアログボックス あるいはその亜種で Save with password をオンにして 保存 (S) ボタン を押したときに開く Set Password ダイアログボックスについての説明。
File Encryption Password では、文書を開くためのパスワードを入力し、確認として同じパスワードを入力する。大文字と小文字を区別する。
Options を展開して File Sharing Password を開く。
Open file read-only を選択し、文書の編集を防ぐ。
文書の編集を許可するには、Enter password to allow editing にパスワードを入力し、確認のためにパスワード入力を繰り返す。
OK ボタン を押してファイルをパスワード保護付きで保存する。
Changing passwords¶
文書がパスワードで保護されている場合、文書を開いている間にパスワードを変更することが可能だ。Menu バー
を使え。OpenPGP encryption¶
LibreOffice は計算機にインストールされている OpenPGP ソフトウェアを使用する。 OpenPGP ソフトウェアがない場合は、OpenPGP 暗号化を使用する前に、計算機の OS と互換性のある OpenPGP ソフトウェアをインストールしろ。
OpenPGP ソフトウェアを使用して、個人用の暗号鍵ペアを定義しろ。OpenPGP 暗号では受信者の公開鍵を使用する必要がある。この鍵は計算機に保存されている OpenPGP キーチェーンで利用可能であるものとする。
利用者ノート
例えば Windows の場合、何をやっていいかわからない。以下、未検証。
文書で OpenPGP 暗号を使用する方法の例:
OpenPGP 暗号化と電子署名の優先公開鍵を設定する。この優先鍵は、文書が署名または暗号化されるたびに、鍵選択ダイアログボックスで前もって選択される。これにより、特定の鍵で頻繁に文書に署名するたびに、優先鍵を選択する必要がなくなる。
Options ダイアログボックス ページ を開いて次の選択肢を決める:
OpenPGP signing key
OpenPGP encryption key
When encrypting documents, always encrypt to self: 公開鍵でもファイルが暗号化され、秘密鍵で文書を開くことができるようになる。
Note
暗号文書の復号化を他の人のために許可するにはこれをオンにする。
名前を付けて保存 ダイアログボックス を開く。
ファイル名やファイル種別を指定する。
Encrypt with GPG key を選択し、保存 (S) ボタン を押して Select Certificate ダイアログボックス を開く。
受信者の公開鍵を選択する。複数選択可能。
Encrypt ボタンを押して選択した公開鍵で暗号化したファイルを保存する。
章末注