Calc Guide Chapter 1, Introduction ノート

What is Calc?

Calc は LibreOffice の表計算部品。スプレッドシートに数値などのデータを入力し、そのデータを操作して特定の結果を得ることが可能だ。

Spreadsheets, sheets, and cells

Calc はスプレッドシートと呼ばれる文書を扱うアプリケーションだ。

  • スプレッドシートは複数のシートで構成される

  • 各シートには行と列に並べられたセルが含まれる。

  • セルには、テキスト、数値、数式など、表示したり操作したりするデータを構成する要素が格納される。

Calc main window

Calc を起動したときにデスクトップに現れるウィンドウの構成を述べている。

  • 本章の記述は Menu バー とツールバー主体の GUI についてで、Calc にはこの他にも GUIの変種が搭載されている。Chapter 16, User Interface Variants 参照。

  • 本書のスクリーンショットのようにウィンドウの各部品が描画されていない場合、 Menu バー View‣ メニュー 以下の項目を確認しろ。

Title bar

  • タイトルバーはメインウィンドウ最上部にある横長の部分だ。

  • タイトルバーには、現在のスプレッドシートの名前が表示される。

  • スプレッドシートが新規に作成された場合、その名前は Untitled 1 のようになる。

Toolbars

初期設定では Standard ツールバー および Formatting ツールバー が作業場所の上部に繋留されている。

表示中、ツールバーは繋留状態か浮遊状態のどちらかを取る。初期設定では前者を取る。

  • 繋留から浮遊させるには、ツールバー左端のハンドルをドラッグする。

  • View‣Toolbars‣Lock Toolbars で一括施錠(解錠)する。

View‣User Interface…Single Toolbar を採用すると、ツールバーが単一行になる。

図像、テキスト欄、メニューコマンドの上にマウスポインターを置くと、ツールチップが表示され、その項目の機能名が示される。さらに詳細な記述を見るには、次のいずれかを実行:

  • Shift + F1 で踏み込んだ記述になる。

  • メニューでそうするには Help‣What’s This? を実行して、マウスポインターを図像の上に置く。

  • 拡張コツ表示を切り替えるには Menu バー Options ダイアログボックス の LibreOffice‣General ページ から Extended tips オンオフを決める。

利用者ノート

このうちの三番目の操作でオンにしておくのが良いようだ。

Formula バー

Formula バー は表示されている場合には作業場所の上部につねに繋留されている。表示切替は可能で View‣|FormulaBar| のチェックをオンオフだ。

Name Box は現在セル参照を示す。

  • アルファベットと数字は現在セルの列と行をそれぞれ示す。

  • 名前付き範囲であるセル範囲を選択した場合、ここにはその名前が示される。

  • セル参照を入力すると参照先セルにジャンプする。

  • 名前付き範囲の名前を入力するとその範囲が選択状態になる。

Function Wizard は利用可能な関数や数式の一覧から検索することができるダイアログボックスが開く。

Select Function は選択セルの上にあるセルの数値を計算し、その結果をセルに出力する。選択セルの上に数値がない場合、計算は左側のセルに対して行われる。

  • 実行される計算は Sum, Average, Min, Max, Count, CountA, Product, Stdev, StdevP, Var, VarP を含むメニューから選択。

  • キーバインド Alt + =Select Function をクリックして Sum を選択するのと同じだ。

    利用者ノート

    このキーバインドが働かない。

Formula は選択セルと Input line に等号を挿入し、数式を入力できるようにする。

Input line は選択セルの内容が表示されたり、内容を編集する場所だ。テキストボックスを複数行にすることが可能。右側の Expand |FormulaBar| を押すなどすればいい。

この GUI を使って数式を入力してもいいが、セル内を直接編集して数式を入力してもいい。セルに新しいデータを入力すると、Select FunctionFormula 図像が CancelAccept 図像にそれぞれ変化する。

関数との関係については Chapter 8, Using Formulas and Functions 参照。

Status バー

作業場所の下部にある Status バー にはスプレッドシートに関する情報が主に表示される。また、いくつかの機能をすばやく変更する手段が搭載されている。

構成は左から順に:

シート数
  • Sheet 3 of 3 のような情報を表示する欄。

  • ダブルクリックすると Navigator ウィンドウ表示を切り替える。

セル選択情報
  • Selected: 6 rows, 1 column のような情報を表示する欄。

  • 選択が矩形ブロックを形成していない場合は空欄。

ページ様式
  • 現在シートのページ様式表示欄 e.g. Default

  • ページ様式を編集するには、ここをダブルクリックすると Page Style ダイアログボックス が開く。

言語
  • Options ダイアログボックス における Language Settings‣Languages ページ で選択されている言語情報欄。

  • クリックすると言語選択用のメニューが現れる。

挿入上書きモード
  • テキストエディターやワープロソフトでよく見かける表示器と同じ。

  • 上書きモードの場合に限り、この欄に Overrite と示される。

  • これらのモードを切り替えるには Insert を押すほかにも、この欄をクリックしてもいい。

選択モード

クリックすると次のコンテキストメニューが開く:

  • Standard selection

  • Extending selection

  • Adding selection

この欄にはこれらのモードに対応する記号が示される。

署名
セル情報かオブジェクト情報
  • カーソル位置またはスプレッドシートの選択要素に関連する情報を表示する。

  • セルグループを選択すると、内容の平均と合計が表示される。

  • 右クリックすると、最大値、最小値、選択項目数など、他の機能を選択可能。

ズームスライダー

スライダーコントロールを操作すると、シートの表示倍率が変化する。

ズーム率
  • 文書の描画尺度を百分率で示す。

  • 百分率を右クリックすると尺度のリストが表示される。

  • 百分率をクリックすると Zoom & View Layout ダイアログボックス が開く。

利用者ノート

セル情報欄の表示内容はカスタマイズしておいたほうがいい。平均は要らないから項目数を入れる、等。

Spreadsheet layout

Individual cells

列の上部と行の左端には、文字と数字を含む一連のヘッダーボックスがある。

  • 列のヘッダーには A から始まり右に増えていくアルファベットが使われている。

  • 行のヘッダーには 1 から始まり下に増えていく数字が使われている。

列と行のヘッダーは Formula バー の Name Box に表示されるセル参照となる。

スプレッドシートでヘッダーが表示されない場合は、Menu バー View ‣View Headers を確認しろ。

マウスポインターがセルの格子上にあるときのポインターの図像については Chapter 15, Setting up and Customizing を参照しろ。

Sheet tabs

スプレッドシートのセル格子の下部にシートタブがある。各タブはスプレッドシートのシートを表す。

シートタブの左側にあるプラス記号をクリックするか、シートタブの右側にある空白をクリックすると、新規シートが生じる。

タブをクリックすると対応シートが活性を呈する。複数のシートを選択するには Ctrl を押しながらシートタブをクリックする。

シート名を変更するには:

  1. シートタブ右クリックメニュー Rename Sheet… でダイアログボックスを開く。

  2. Name 欄にシート名を入力

  3. OK ボタン を押す

シートタブの色を変更することが可能。方法は割愛。

Creating, opening, and saving spreadsheets

Creating and opening

スプレッドシート自体を作成したりする方法は他の LibreOffice プログラムと同じだ。 Getting Started Guide を参照しろ。

Using templates

Calc 文書はテンプレートから作成することも可能。Chapter 5, Using Styles and Templates 参照。

Opening a CSV file

  1. 開く ダイアログボックス を次のいずれかで開く:

    • Menu バー File‣Open…

    • Standard ツールバー Open ボタン

    • キーバインド Ctrl + O

  2. 対象 CSV ファイルを選択して 開く (O) ボタン を押す

  3. Text Import ダイアログボックスでオプションを選択

  4. OK ボタン

オプション:

  • Character set を適当に変えてプレビューの文字化けを解消しろ。

  • Locale の値は数値文字列のインポートに影響する。

  • Merge delimiters オンで連続する区切り文字を結合消去する。空欄データも消える。

  • Trim spaces は行前後の空白を消去する。

  • String delimiter は引用符を指示する。

Other Options 区画の選択肢群は難しいのですべてオフで行く。

Fields はプレビューのように使う。コンボボックスで各列のデータ型をテキストや日付に指定することも可能。

Saving spreadsheets

スプレッドシートをさまざまな形式で保存したり、PDFXHTML ファイル形式にエクスポートしたり可能。Chapter 7, Printing, Exporting, Emailing, and Signing で述べる。

Saving in other formats

既定の形式 (.ods) のスプレッドシートファイルを扱えない人にファイルを渡す必要がある場合は、別の形式に変換してスプレッドシートを保存する。

  1. 名前を付けて保存 ダイアログボックス を開く

    • Menu バー File‣Save As…

    • Standard ツールバー Save ドロップダウンメニューから File‣Save As…

    • キーバインド Ctrl + Shift + S

  2. ファイル名 (N) にスプレッドシートの新しい名前を入力

  3. ファイルを保存するフォルダーを選択

  4. ファイルの種類 (T) でドロップダウンメニューから使用するスプレッドシート形式の種類を選択

    • Automatic file name extension をオンにすると選択したスプレッドシート形式に適したファイル拡張子がファイル名末尾に追加される

  5. 保存 (S) ボタン を押す

ファイルが Calc 生粋の形式以外で保存されるたびに Confirm File Format ダイアログボックスが開く。これが煩わしい場合、Options ダイアログボックス から振る舞いを変更できる。

  1. Load/Save‣General ページ

  2. Warn when not saving in ODF or default format をオフにする

Text CSV format (*.csv) を選択すると Export Text File ダイアログボックスが開く。ここで CSV ファイルに使用する文字セット、列区切り文字、文字列区切り文字(引用符)などを指定可能。

Save As で特定の形式で常に保存するように挙動を変更することが可能。旧版 MS Excel しか使っていない人を一定期間相手にするときなどに出番があるか。

Password protection

Getting Started Guide を参照しろ。パスワード保護機能はすべての LibreOffice プログラムで共通だ。

Selecting items in a spreadsheet

Selecting cells

Single cell

セルをクリックする。Formula バー の Name Box を確認する。

Range of contiguous cells

セルの範囲一つを選択するのはキーボードかマウスを使えばよい。マウスの場合は:

  1. セルを一つクリック

  2. マウスボタンを押し続ける

  3. マウスを動かして目的のセル塊を強調表示し、ボタンを離す

ドラッグしないでセルの範囲一つを選択する方法:

  1. セルの範囲の角となるセルをクリック

  2. マウスをセルの範囲の反対側の角に移す

  3. Shift を押しながらクリック

Extending 選択モードを使ってセルの範囲を選択する方法:

  1. セルの範囲の角となるセルをクリック

  2. Status バー の選択モード欄をクリックし、Extending selection を選択

  3. セルの範囲の反対側の角をクリック

マウスを使わずにセルの範囲を選択する方法:

  1. セルの範囲の角となるセルを選択

  2. Shift を押しながら、矢印キーで残りの範囲を選択

Name Box を使ってセルの範囲を選択する方法:

  1. Formula バー の Name Box をクリック

  2. 例えば A3 から C6 までの範囲を選択するには A3:C6 と入力して Enter を押す

Range of non-contiguous cells

マウスを使って連続しないセルの範囲を選択する:

  1. 最初のセルまたはセル範囲を選択

  2. マウスポインターを次の範囲の開始点または単一セルに移動

  3. Ctrl を押しながらクリックするか、クリック&ドラッグして最初の範囲に追加する別のセル範囲を選択

  4. 必要なだけこれを繰り返す

追加選択モードを使ってセル範囲を選択する:

  1. Status バー の選択モード欄をクリックし、Addition selection を選択

  2. 選択範囲に追加するセルの範囲をクリックまたはクリックアンドドラッグで選択する。

Selecting columns and rows

Single column or row

単一の列や行を選択するには列ヘッダーや行ヘッダーをクリックしろ。

Multiple columns or rows

連続する複数列や複数行を選択する方法:

  1. グループの最初の列または行をクリック

  2. Shift を押しながら

  3. グループの最後の列または行をクリック

連続しない複数の列または行を選択する方法:

  1. グループの最初の列または行をクリック

  2. Ctrl を押しながら

  3. それに続くすべての列または行をクリック

Tip

Menu バー Edit‣Select 以下のコマンドを使って行や列を選択することもできる。

Entire sheet

シート全体を選択する方法は複数ある:

  • 列見出しと行見出しの間にある何もない部分をクリック

  • Ctrl + A

  • Ctrl + Shift + Space

  • Menu バー Edit‣Select All

Selecting sheets

シートにも選択操作がある。特に、一度に多くのシートに変更を加えたい場合は、複数のシートを選択した方がよい。

Single sheet

対応するシートタブをクリックしろ。選択シートのタブは強調表示される。

Multiple contiguous sheets

連続する複数のシートを選択する方法:

  1. 最初に選択したいシートのシートタブをクリック

  2. Shift を押しながら最後に選択したいシートのシートタブをクリック

  3. この両者の間のタブすべてが強調される

以後、どのような操作をしても、強調されたシートすべてに影響する。

Multiple non-contiguous sheets

連続しない複数のシートを選択する方法:

  1. 最初に選択したいシートのシートタブをクリック

  2. Ctrl を押しながら他のシートのシートタブをクリック

  3. 選択されたタブが順次強調される

All sheets

全シート選択方法は複数ある:

  • シートタブを右クリックし、Menu バー から Select All Sheets

  • Menu バー Edit‣Select All Sheets

  • Menu バー Edit‣SelectSelect Sheets… から Select Sheets ダイアログボックス を使ってシートを選択する

Working with columns and rows

Inserting columns and rows

列や行を挿入すると、新しいセルの書式は挿入位置基準のセルのものを受け継ぐ。

Single column or row

シートメニューと右クリックメニューを使う方法がある。

  1. 新しい列や行を挿入したい位置にあるセル、列、行を選択

  2. Menu バー から対応コマンドを実行:

    • Sheet‣Insert Columns‣

    • Sheet‣Insert Rows‣

    あるいは列ヘッダーや行ヘッダーの右クリックメニューからコマンドを実行

Multiple columns or rows

複数の列や行を一度に挿入することも可能。

  1. 例えば五行挿入したい場合、対象位置にある行ヘッダーから五個連続してヘッダーを選択する

  2. 上述の一行挿入と同様に操作する

強調された行数ぶん、直前か直後に、新規行が追加される。

Hiding columns and rows

列や行を隠すには、

  1. 隠す列や行を選択

  2. 以下のいずれかの操作を行う:

    • 選択した列または行のヘッダーを右クリックし、Hide Columns または Hide Rows を実行

    • Menu バー から Format‣Columns‣Hide または Format‣Rows‣Hide を実行

隠れた行や列を目に見える形で表示するには、Menu バー View‣Hidden RowView‣Hidden Row/Column Indicator をオンにしろ。

隠れた列や行を露わにするには、

  1. シート全体、または隠れた列や行の周囲の列や行を選択

  2. 次のいずれかの操作を行う:

    • 選択した列または行のヘッダーを右クリックし、Show Columns または Show Rows を実行

    • Menu バー から Format‣Columns‣Show または Format‣Rows‣Show を実行

Deleting columns and rows

Single column or row

削除したい列や行にあるセルを一つ選択し、

  • Menu バー から Sheet‣Delete Cells… を実行

  • キーバインド Ctrl + - を押す

ことで Delete Cells ダイアログボックス を開く。そこで

  • Delete entire column(s)

  • Delete entire row(s)

をオンにして OK ボタン を押す。


削除したい列や行にあるセルを一つ選択し、次の|MenuBar| コマンドを実行する:

  • Sheet‣Delete Columns

  • Sheet‣Delete Rows


削除したい列または行のヘッダーを右クリックし、右クリックメニューから次のコマンドを実行する:

  • Delete Columns

  • Delete Rows

Multiple columns or rows

複数列や複数行の場合も同様。最初にセル範囲を選択したり、ヘッダーを複数選択してから Menu バー コマンドを実行したりすればいい。

Deleting cells

  1. 削除したいセルを選択

  2. 上述の方法で Delete Cells ダイアログボックス を開く

  3. 必要な選択肢を指定

  4. OK ボタン

Working with sheets

Inserting new sheets

シートタブの横にある + をクリックすると、Insert Sheet ダイアログボックス を開かずに、最後のシートの後に新規シートを挿入する。

以下の方法では、ダイアログボックスを開き、位置、複数作成、名前、既存ファイル内シートの選択を行うことが可能だ:

  • 挿入したい位置のシートを選択し、Menu バー Sheet‣Insert Sheet… を実行

  • 挿入したい位置のシートタブを右クリックして Insert Sheet… を実行

  • シートタブの末尾の空白部分を右クリックして Insert Sheet… を実行

Moving and copying sheets

同じスプレッドシート内でシートを移動またはコピーするには、ドラッグ&ドロップするか、Move/Copy Sheet ダイアログボックス を使用する。異なるスプレッドシートへの移動またはコピー操作でも同じだ。

Dragging and dropping

同じスプレッドシート内でシートを別の位置に移動するには、

  1. シートタブをクリックし

  2. 新しい位置までドラッグして

  3. マウスボタンを離す

同じスプレッドシート内でシートをコピーするには、Ctrl を押しながら上記手順を行う。Windows の場合はマウスポインターにプラス記号が追加的に示される。

Using Move/Copy Sheet dialog

Move/Copy Sheet ダイアログボックス ではシート移動やコピー操作を明示的に行う。

  1. 移動またはコピーしたいシートで、次のいずれかを実行:

    • シートタブを右クリック Move or Copy Sheet…

    • Menu バー から Sheet‣Move or Copy Sheet…

  2. ダイアログボックスが開く

  3. MoveCopy を選択するとシートが移動したりコピーされたりする。

  4. To document ドロップダウンリストからシートを置くスプレッドシートを選択

  5. シートを配置する位置を Insert before 一覧で選択

  6. 移動またはコピー時にシートの名前を変更する場合は、New name 欄に名前を入力

  7. MoveCopy をクリックしてダイアログボックスを閉じる

Deleting sheets

単一シートを削除する方法は次のいずれか:

  • シートタブの右クリックメニューから Delete Sheet を実行

  • Menu バー Sheet‣Delete Sheet… を実行

シートが空でない場合、確認ダイアログボックスが開く。

複数シートを削除する方法:

  1. 対象シートを前述の方法により選択

  2. 上記手順に合流

選択シートのいずれかが空でない場合、削除するシートの数を示す確認ダイアログボックスが開く。

Hiding and showing sheets

シートを隠すには:

  1. 上記のようにして対象シートを選択

  2. シートタブ右クリックメニュー Hide Sheet

隠れているシートを表示するには:

  1. 任意のシートタブ右クリックメニュー Show Sheet…

  2. Show Sheet ダイアログボックスで対象シートを選択

  3. OK ボタン を押す

Renaming sheets

既定の新規追加シート名は SheetX で、シートが数枚しかないならばこれでもいいが、枚数が多くなると識別するのが困難になる。次のいずれかの方法で、シート名を変更する:

  • シートタブ右クリックメニュー Rename Sheet… を実行

  • Menu バー Sheet‣Rename Sheet… を実行

  • シートタブダブルクリック

Rename Sheet ダイアログボックス が開くので、名前を入力して OK ボタン を押せ。

Viewing a spreadsheet

Changing document view

スプレッドシートで作業しているときに、ウィンドウ内のセルを多く表示したり少なく表示したりするにはズーム機能を使え。

Freezing rows and columns

凍結はスプレッドシートの上部の行や左側の列を固定表示するもので、シート内を移動しても凍結された行や列のセルは常に表示されたままになる。

  1. 凍結させたい行の下にある行ヘッダーか、フリーズさせたい列の右にある列ヘッダーをクリックしろ。行と列の両方を凍結するには、両者が交差するセルの右下セルを選択しろ。

  2. Menu バー View‣Freeze Rows and Columns を実行

凍結した場所を示す太い線が行または列の間に表示される。

Unfreezing

行または列の凍結を解除するには、Menu バー View‣Freeze Rows and Columns を実行してオンをオフに切り替える。凍結を示す太い線が消える。

Splitting the screen

画面は水平か垂直、またはその両方に分割可能だ。スプレッドシートの部分を同時に最大四つ表示できる。灰色の細いウィンドウ枠で分割を示す。

この技法を利用して、数値を含むセルをビューの区画の一つに配置し、それを参照する数式を含むセルを他の区画で見ることができる。これにより、あるセルの数値を変更すると、それぞれの数式にどのような影響があるかを簡単に見るというような使い方もある。

Splitting horizontally or vertically

水平も垂直も似た操作なので、水平だけ記す。

  1. 画面を水平に分割したい行の下にある行ヘッダーをクリック

  2. 次のいずれかでコマンドを実行:

    • Menu バー View‣Split Window

    • 右クリックメニュー Split Window

あるいは、専用 GUI を用いる操作もある。

  1. 垂直スクロールバーの上部にある太い黒い線をクリック

  2. 分割枠を上下にドラッグできるようになるので、それを水平分割したい行の下に持ってくる

Splitting both horizontally and vertically

  • 専用 GUI を水平方向と垂直方向で二度使うか、

  • 分割交差点の右下に来るセル上で View‣Split Window を実行しろ。

Removing split views

分割解除方法は複数ある:

  • 分割枠を順次ダブルクリック

  • 分割枠をクリックし、スクロールバーの端までドラッグして元の位置に戻す

  • Menu バー View‣Split Window をオフにする

  • 列見出しまたは行見出し右クリックメニュー Split Window をオフにする

Using the Navigator

Navigator は LibreOffice プログラムすべてにおいて利用できる UI だ。Calc ではスプレッドシートの中をすばやく移動し、特定の項目を見出すための方法を備えている。

Navigator はスプレッドシートのオブジェクトを品目に分類して同類にまとめる。クリックするとその物にすばやく飛べる。

利用者ノート

おそらく高々二階層の木構造をとる。上位ノードのほうを category と言っている。

品目の横に正符号が表示されている場合は、この品目内に物が少なくとも一つ存在する。

品目内項目一覧を見るには正符号をクリックする。

品目内に物一覧が表示されているときに、物をダブルクリックすると、スプレッドシート内の居場所に直接飛ぶ。

Navigator の開き方は次のいずれかを行う:

  • F5 を押す(利用者推奨)

  • Menu バー View‣Navigator をオン

  • Sidebar Navigator 図像をクリック

Navigator UI 要素概略:

Column, Row

列文字や行番号を入力して Enter を押すとシート内の対応セルに飛ぶ。

Data Range

現在カーソルがあるセルを含むデータ範囲を強調表示する。データ範囲は隣接セルの内容から決定される。隣接セルにデータがない場合、データ範囲は単一セルで構成される。

Start, End

現在のデータ範囲の先頭セルや末尾セルに飛ぶ。ここで Data Range を使うと範囲が強調表示される。

Contents

Navigator ウィンドウの下部内容表示を切り替える。Sidebar の Navigator 甲板 には同等のものがない。

Toggle

内容表示を切り替える。選択された品目とその項目しか表示されない。もう一度クリックすると、内容がすべて表示される。

Senarios

利用可能なシナリオすべてを表示する。Chapter 10, Data Analysis を参照しろ。

シナリオ名をダブルクリックすると、そのシナリオが適用され、結果がシートに表示される。Navigator にシナリオが表示されている場合、シナリオ項目から右クリックメニューが開く。

  • Delete は選択シナリオを削除する

  • Properties…Edit Scenario ダイアログボックスを開く。そこでは選択シナリオを編集する。

Drag Mode

Navigator から文書にオブジェクトをドラッグアンドドロップすると実行される動作を選択するためのメニューが開く。選択モードに応じて図像が変わる。

  • Insert as Hyperlink は項目全体をハイパーリンクする。

  • Insert as Link はコピー項目を元項目にリンクさせ、元項目が変化すると、それを現在の文書に反映させる。

  • Insert as Copy は選択項目のコピーを入れる。

Using document properties

文書に関する Properties ダイアログボックス を開くには、Menu バー File‣Properties… を実行する。

General

現在のファイルに関する基本情報を含むタブだ。

  • Change Password を押すとパスワード変更ダイアログボックスが開く。このボタンはファイルにパスワードが施されている場合に限り押せる。

  • Apply user data をオンにすると、ファイルに著者の完全名を保存するようになる。名前は Options ダイアログボックス LibreOffice‣User Data ページ で編集可能だ。

  • Save preview image with this document をオンにすると、文書内にサムネイル画像 thumbnail.png を保存するようになる。このような画像は Windows Explorer などのファイル管理ソフトが利用する場合がある。

  • Preferred resolution for images をオンにすると、画像を挿入するときにこの ppi 値が使用されリサイズされる。

  • Reset Propertie を押すと編集時間をゼロに、作成日時を現在の日時に、バージョン番号を 1 にそれぞれリセットする。

Description

スプレッドシートに関する編集可能な記述的情報を記載する。

  • Title にはスプレッドシートの表題を入力する。

  • Subject にはスプレットシートの主題を入力する。これを使用すると類似文書をまとめることが可能になる。

  • Keywords にはスプレッドシートの内容を索引を付けるべく、使用単語を入力する。キーワードは , で区切る必要がある。

  • Comments にはスプレッドシートを鑑定するためのコメントを入力する。

利用者ノート

Title, Subject, Keywords が似た者同士になりがちだがどうするか。

Custom Properties

このページを使用してカスタム情報フィールドをスプレッドシートに割り当てる。

  • 新規スプレッドシートではこのページは空白であることがある。

  • テンプレートから生成したスプレッドシートでは何らかのフィールドが記載されていることがある。

  • 各行の名前、タイプ、内容を変更可能。

  • フィールド情報は他のファイル形式にエクスポートされる際にそのメタデータとなる。

新規カスタムプロパティーを追加するには、Add Property を押す。削除するには、エントリーの最後にあるバツボタンを押す。

CMIS Properties

リモートサーバーに保存されているスプレッドシートのみに関連する。割愛。

Security

パスワードで保護された保安選択肢を有効にする。

Open file read-only をオンにすると、この文書を読み取り専用でしか開くことができなくなる。文書のコピーを編集し、それを元ファイルと同じ名前で保存することは可能。

Record changes をオンにすると、すべての変更を記録することを要求する。記録状態をパスワードで保護するには、Protect… からパスワードを入力する。

  • Menu バー Edit‣Track Changes‣Record と同様だ。

  • この文書の他の利用者は変更を適用可能だが、パスワードを知らない限り、変更の記録を無効にすることは不可能だ。

Protect… ボタンを押すと変更記録の状態をパスワードで保護する。現在文書で変更記録が保護されている場合、ボタンの名前は Unprotect… となる。クリックすると保護を無効にする。

Font

Embed fonts in the document をオンにするとスプレッドシートで使用したフォントが保存時に文書に埋め込まれる。PDF を作成する際に他の計算機システムでの見栄えを制御したいならば使え。

Only embed fonts that are used in documents をオンにすると、スプレッドシート用に(テンプレートなどで)フォントが定義されているが実際には使用されていない場合に、フォントを埋め込むのをやめる。

Font scripts to embed では埋め込むフォントの種類を、欧文、アジア、複合から選択可能。詳細は Getting Started Guide に記述がある。

Statistics

現在のファイルシート数、セル数、ページ数、数式グループ数を表示する。