ここでは PS 版ドラクエ 7 の「倒せない敵キャラ」戦について述べる。 かなり昔に書いたものなので、内容が陳腐になっている点をご容赦いただきたい。
一般にドラクエの各イベントで、そのクライマックスシーンでボスキャラと呼ばれる特殊な敵キャラクターと戦闘をすることが多い。 そして大抵の場合、そのキャラクターを倒すことができなければストーリーが進展しない。 これが古典時代のドラクエの鉄則であったのだが、ドラクエ 4 のキングレオ戦からこれが覆された。 特定のイベント戦闘においては、「死に抜け」を前提としてストーリーが組まれるようになったのである。 以降のシリーズでは、この「死に抜け」戦が必ず存在するようになった。
PS 版ドラクエ 7 も例外ではない。いくつかの「死に抜け」戦が存在する。 次のセクションで確認したいことは次のふたつである。
本当に敵キャラクターを倒すことができないのだろうか。
もし倒せたら、ストーリーはどう展開するのか。
このセクションでは次のイベント戦について、勝利可能かどうか、そして勝利後のストーリーの展開を見ていく。
過去のプロビナのりゅうき兵戦は省略する。
この戦闘は、ゲーム前半の最大の難関イベント中におこる。 主人公一行は過去のダーマの神殿でニセの神官にだまされて、ふきだまりの町に落とされる。 その後この町のボスであるスイフーと、その手下と対戦することになる。 既定のストーリーは、ここでボコボコにやられ、町の住人ネリスの家で意識が回復する……というものである。
この戦闘の最大の特徴は、主人公側パーティは呪文・特技が一切使えないことにある。 つまり、通常攻撃もしくはアイテムの特殊能力で相手方にダメージを与えつづけることが必要である。 なおかつ、味方の HP の回復も同様の事情であるが、この時点で有用なアイテムを持っていることはないだろう。
敵側の状態はとえば、手下であるあらくれ、ぶとうかのパラメーターは大したことはない。 HP もせいぜい 300 程度であった。レベルが高め (20 後半) なら、数ターンで倒すことになる。 問題はスイフーである。スイフーの HP は 30000 ある上に、各ターン終了後にだいたい 97 から 107 程度の自動回復がある。
記者は PAR を使って、主人公、マリベル、ガボのレベルを 99 まで上げるチートを施し、戦闘に挑んだ。 その結果だいたい 50 ターンくらいだと思うが、勝利した。 ここまでレベルを上げるとスイフーからの攻撃からのダメージは一桁におさえられるので、時間さえあれば倒せる。
勝利後のストーリー展開だが、負けたときとまったく同じである。 元気なのにもかかわらず、ネリスの家に運び込まれる。
この戦闘もまた、ダーマイベントの一部に組み込まれている。 ふきだまりの町で仲間になった盗賊のフーラルとともに、山の洞窟を進んでいく。 その途中で、凶悪な魔物の目前でフーラルの裏切りにあい、「死に抜け」戦に突入するのである。
味方側キャラクターは、一切呪文・特技を使うことができない。 スイフー戦同様、ほぼ直接攻撃のみによる戦術をとらざるを得ない。
一方のイノップ、ゴンズだが、2 匹とも HP が 30000 かつ、自動回復レベルは 3 である。 さらに敵側は呪文も特技も使いたい放題で、容赦なく威力を発揮してくる。 イノップのすなけむりが予想以上に厄介な上、イノップのハリケーンとゴンズのバギマが こちら側 HP を普通に削られるので、こちらのHPがゼロになるほうが早い。
記者は味方パーティのレベルを最大にして挑んだが、呪文系の攻撃のダメージの蓄積が 予想を上回っており、最終的に地味に全滅した。 PAR で呪文・特技が使えるように改造するしかないような気がする。
ゼッペル戦はゲーム中盤の終わり頃にある、マーディラスのイベントの一部である。 禁断の究極魔法マナスティスを完成させ、最強の肉体を手に入れたマーディラス王ゼッペル。 城へ向かう橋の上での対決である。
コイツはおそらく PS 版ドラクエ 7 に出てくるキャラクター中最高のHPを持つものである。自動回復がないのが不幸中の幸いである。 ゼッペルの攻撃パターンはこごえるふぶきや痛恨の一撃などを、規則に従って繰り出してくる。
こちら側はだいたいレベル 20 後半にさしかかったあたりだと思われる。 特に不利な条件があるわけではないので、ひたすら呪文・特技をおぼえさせて戦いに挑むのがよいだろう。
記者の場合、レベル 30 台前半で 50 分かけて倒すことに成功した。 全員においかぜをおぼえさせる。ゼッペルの吹雪をこれで反射させてダメージを与えることができる。 また、アルテマソードをひとり使えるようにしておいて、職歴でマホキテをも使えるようにしておいた。 てんちらいめいしが一人いたので、げんま召喚により登場したキャラ(レベル条件からカカロンしか出現しない)に ゼッペルの直接攻撃の対象を分散させる。
勝利で戦闘を終了すると、橋の上に主人公たちが横たわっており、その一方でゼッペルが城へ向かっていく。 既定路線通りのストーリー展開になるようだ。