インストール

自分の Python 環境に NumPy をインストールする方法を記す。

また、NumPy に関する各種ドキュメント、リファレンスが HTML と PDF ファイルの形で利用できるようになっている。これらのドキュメントをローカルディスクに保存しておき、オフラインでもすぐにアクセスできるようにする。

パッケージをインストールする

基本的には 一般のサードパーティー製 Python パッケージのインストール手順 の図のとおりに進めればよい。

インストールを終了したら、何はさておき README.txt と:file:INSTALL.txt を一読すること。目をひくのは単体テストが実行できるということだが、これには別途 Nose というサードパーティー製のライブラリーを Python 環境にインストールしておく必要がある。

実際にやってみるとこのような感じになる。なお、数値計算パッケージの単体テストゆえ、実行時間は短くはない。時間に余裕があるときに試すとよい。

>>> import numpy
>>> numpy.test()
Running unit tests for numpy
NumPy version 1.8.2
NumPy is installed in D:\Python34\lib\site-packages\numpy
Python version 3.4.1 (v3.4.1:c0e311e010fc, May 18 2014, 10:45:13) [MSC v.1600 64 bit (AMD64)]
nose version 1.3.3
... more dots ...
----------------------------------------------------------------------
Ran 4762 tests in 207.414s
OK (KNOWNFAIL=10, SKIP=8)
<nose.result.TextTestResult run=4762 errors=0 failures=0>

アップグレード

Anaconda または Miniconda で Python 環境を管理しているのであれば、コンソールから conda update numpy で問題ないはずだ。

最近では標準 pip で環境に最適なパッケージをダウンロード、インストールするような仕組みが整備されているようだ。そういうわけで、今回のアップグレードは pip を利用した。手順は次のようなものだ。

  1. まずは Python Extension Packages for Windows - Christoph Gohlke から numpy-x.y.z+mkl-cp34-none-win_amd64.whl のような名前の whl アーカイブをダウンロードする。

  2. そして適当なディレクトリーに移動し、コマンドラインから次のようにする。1.8.2 から 1.9.2 へのアップグレードの例である。

    bash$ pip install --upgrade numpy-1.9.2+mkl-cp34-none-win_amd64.whl
    Unpacking d:\tmp\numpy-1.9.2+mkl-cp34-none-win_amd64.whl
    Installing collected packages: numpy
    Successfully installed numpy
    Cleaning up...
    
  3. 最後に前節の要領でインストールの成功を確認する。

ドキュメントをローカルディスクに保存する

オンラインであれば Numpy and Scipy Documentation のページから欲しい情報に辿り着けるだろう。クラス名や関数名を調べるときは、キーワード検索よりもインデックスページでのサーチのほうが早い。

オフライン環境で作業せざるを得ないの場合が多いので、上述のページからダウンロードできる次のファイルをローカルに保存しておくのが望ましい。同じ内容ならば PDF 版よりも HTML-help (CHM) のほうを優先して入手すること。そうすればブラウザーでも閲覧できる。

NumPy Reference Guide (numpy.chm)

全関数リファレンスが含まれている。

Guide to NumPy

こちらはどちらかと言えば読み物。読書家向けか。