川口周著『代数学入門』より。章末練習問題。

  • (5.1) $\Reals^2 と \Complex$ が同型でないことを示すのに $\Reals/(X^2)$ を考えるといいのか。
  • (5.2) $A[X]$ が Euclid 整域であることの証明。
  • (5.3) 環の同型 $K[X, Y]/(X - a, Y - b) \cong K$ という式を見て、右辺からイデアル $(X - a, Y - b)$ が素イデアルであるのか、極大イデアルであるのかを疑うクセをつける。
  • (5.4) $f(X, Y) = q(X, Y)(X^3 - Y^2) + r_2(Y)X^2 + r_1(Y)X + r_0(Y),\ r_i(Y) \in K[Y]$ と表せることに気づかないとダメだ。ここに $X = T^2,\ Y = T^3$ を代入すると $f \in \ker{\varphi}$ が使える。 $K[X, Y]$ は整域であるので $B = \operatorname{im}(\varphi)$ もしかり。 $K[X, Y]/(X^3, Y^2) \cong B$ ゆえイデアル $(X^3, Y^2)$ は素イデアルであると言える。
  • (5.5) 中国剰余定理の一般化。
  • (5.7) $(p - 1)! \equiv -1 \pmod{p}$ の証明を $\mathbb F_p = \Z/p\Z$ を利用して行う。
  • (5.8) なんだか初等整数論の問題が続く。 「4 で割ると 1 余る素数は平方数の和として表現できる」ことの証明を $\Z[\sqrt{-1}]$ を利用して行う。 要点は次の三つ。
    • 前問の合同式
    • この素数はガウス整数環の素元ではない
    • ガウス整数環は一位分解整域である(ゆえ素元でないものは既約元でない)
  • (5.9) 環 $\Z[\sqrt{-2}]$ は Euclid 整域である(ゆえ一位分解整域である)。
  • (5.10) 初等整数論的問題。
  • (5.11) 環 $A = \lbrace c \in X f(X, Y)\,\mid\,c \in K, f(X, Y) \in K[X, Y]\rbrace$ のイデアルがどのような形になれるかを調べる。 無限昇鎖列を構成できるので、ネーター環ではないと結論する。