小平邦彦著『岩波講座基礎数学 解析入門 II』より。


  • 絶対収束する級数と条件収束する級数の、項の並び替えによる振る舞いの違い。証明を体に叩き込みたい。
  • 絶対収束する二つの級数同士の積に関する「分配法則」。
  • 正項級数
    • 絶対収束について考察する場合には、はじめから各項がプラスの級数を考える。
  • 正項級数の収束判定に用いる別の級数のバリエーション。
  • 定積分を併用する。例えば $\displaystyle \sum_{n = 1}^\infty \frac{1}{n^s}$ を判定するのに $\displaystyle \int_1^\infty x^{-s}\,\mathrm{d}x$ を評価する。
  • Euler の定数:$\displaystyle \lim_{m \to \infty}\left(\sum_{n = k}^m \frac{1}{n} - \int_k^m\frac{1}{x}\,\mathrm{d}x\right)$ を考える。
  • 交代級数の並び替えの部分和:プラスとマイナスとを分けて考える。
  • 二つの正項級数の隣り合う項同士の比の評価で、収束状況が既知の級数から未知のそれの状況を判定できる。
  • Cauchy の判定条件では隣接項の比が 1 に収束する場合については何も言えない。 なぜなら比の形式で比較しようとしているからだ。
  • 無限小
    • ある数列が無限小であるとは、それがゼロに収束することをいう。
    • 記号 $o(\alpha_n)$ は、何か二つの無限小 $\varepsilon_n, \alpha_n$ について積 $\varepsilon_n \alpha_n$ で表されるものを表す。
    • 記号 $O(\alpha_n)$ は、有界な数列 $\gamma_n$ と無限小 $\alpha_n$ について積 $\gamma_n \alpha_n$ で表されるものを表す。
    • これらの記号は、ゼロに収束する数列と、有界数列をそれぞれ代表する。
  • Gauss の判定法
    • Cauchy の判定法でわからない場合に使う。
    • $\displaystyle \frac{a_n}{a_{n+1}} = 1 + \frac{\sigma}{n} + O\left(\frac{1}{n^{\delta + 1}}\right),\ \delta > 0$ とする。
      • $\sigma > 1$ ならば $\sum a_n$ は収束し、
      • $\sigma \le 1$ ならば発散する。
    • これくらいの証明ならばなんとか身に付くだろう。
  • Abel 級数変形の公式
    • 定積分でいう部分積分の公式に相当する。
    • 条件収束の判定に使えることがある。
    • $\displaystyle s_m = \sum_{n = 1}^m a_n,\ t_m = \sum_{n = 1}^m b_n$ とおくと、次が成り立つ:

      \[\sum_{n = k}^m a_n t_n = s_m t_m - s_{k - 1}t_k - \sum_{n = k}^{m - 1} s_n b_{m + 1}.\]
    • $\sum a_n$ が収束かつ $\sum(t_n - t_{n - 1})$ が絶対収束するならば $\sum(a_n t_n)$ が収束する。
    • $\lbrace s_m\rbrace$ が有界かつ $\lbrace t_n\rbrace$ が非負かつ単調減少かつ 0 に収束するならば $\sum(a_n t_n)$ が収束する。
    • 例: $\sum t_n \cos{n\theta},\ \sum t_n \sin{n\theta}.$