Chapter 13, Customizing LibreOffice ノート¶
Introduction¶
この章では次のような改造について説明する:
LibreOffice のメニュー、ツールバー、キーバインド、タブインターフェイス
メニューやツールバーを追加したり、イベントにマクロを割り当てたりする
さまざまな UI の変種を選択して使用する
改造は LibreOffice Web サイトまたは他の供給人からインストールできる拡張を追加することでも行える。Adding extensions を見ろ。
Note
改造したメニューとツールバーは雛形に保存可能だ。改造物は文書に作成され、その文書が雛形として保存される。詳しくは Chapter 4, Working with Styles, Templates, and Hyperlinks ノート を見ろ。
Toolbar customization¶
この節では、新しいツールバーを作成する方法と、既存のツールバー上の図像を追加または削除する方法について述べる。
Customize ダイアログボックス Toolbars タブ をツールバーを改造したり、新しいツールバーを作成したりするために使用する。出現方法は:
ツールバーの何もない場所で右クリックし、コンテキストメニューから
を選択する。Menu バー
を選択する。Menu バー Toolbars タブ をクリックする。
を選択し、ダイアログボックスが開いたら
Note
LibreOffice でツールバーを改造または作成する場合は、LibreOffice アプリケーションが開いており、文書が何か開いていることを確認しろ。
Toolbar customization¶
Adding tools¶
Customize ダイアログボックス を開き、Toolbars タブ をクリックする。
Scope ドロップダウンリスト で表示されている LibreOffice アプリケーションまたは表示されている文書のいずれかを選択する。
Note
Scope ドロップダウンリスト で表示されている文書が選択されている場合、ツールバーの改造はその選択された文書に対してのみ有効となる。
Target ドロップダウンリスト で改造するツールバーを選択する。選択したツールバーの道具は Available Commands 一覧 に表示される。
Available Commands 一覧 で道具を選択する。
あるいは、Available Commands 一覧 に表示される道具の数を減らすのに以下のいずれかの方法を使用する:
Search 欄 に検索語を入力する
Category ドロップダウンリスト からカテゴリを選択する
右矢印をクリックして、必要なコマンドを Available Commands 一覧 に追加する。
Available Commands 一覧 の上下の矢印を使用して、選択したツールバーの必要な位置に道具を配置する。
必要に応じて区切り線を入れたり除いたりする。Adding commands の要領だ。
必要に応じて名前を変える。これも。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
Removing tools¶
Removing commands の記述で Menus タブ の代わりに Toolbars タブ を使えば手順は同じになる。
Creating new toolbars¶
Customize ダイアログボックス を開き、Toolbars タブ をクリックする。
Scope ドロップダウンリスト で表示されている LibreOffice アプリケーションまたは表示されている文書のいずれかを選択する。
Target ドロップダウンリスト の隣にあるハンバーガーボタンを押してメニューを開く。
Name ダイアログボックス を開く。
を選択し、Toolbar name 欄に新しいツールバーの名前を入力する。
Save in 欄で新しいツールバーを保存する場所を選択する。保存先は、LibreOffice アプリケーションか、一覧にある文書のいずれかだ。
OK ボタン を押して Name ダイアログボックス を閉じる。
Toolbar customization の要領で必要なツールを新しいツールバーに追加する。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
Changing tool icons¶
ツールバー上の道具は図像で示される。次のようにして変更可能だ:
Customize ダイアログボックス を開き、Toolbars タブ をクリックする。
Target ドロップダウンリスト で図像を改造ツールバーを選択する。
Available Commands 一覧 で図像を変更する道具を選択する。
ダイアログボックス下の Change Icon ダイアログボックス を開く。
を選択するか、選択したツールを右クリックし、 を選択して図像のプレビュー欄に表示されている利用可能な図像から図像を選択する。
OK ボタン を押して選択した道具の図像を変更し、Change Icon ダイアログボックス を閉じる。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
Note
図像は外部プログラムを使って作成し、LibreOffice にインポートすることが可能だ。図像の推奨解像度は 16x16 だ。異なる寸法の図像は自動的に拡縮される。
Keyboard shortcuts¶
Using keyboard shortcuts¶
LibreOffice の機能の多くはマウスを使用せずにキーボードを使用して実行可能だ。たとえば、Menu バー
コマンドの横に表示されているように、Ctrl + O を押せばこのメニュー項目を選択せずにこのコマンドが開始する。Creating keyboard shortcuts¶
LibreOffice で利用可能なキーバインドを使用するだけでなく、改造キーバインドを作成することも可能だ。これらの改造キーバインドは LibreOffice の関数またはマクロに割り当て可能であり、LibreOffice アプリケーションで使用するために保存可能だ。
Note
利用可能なキーバインドの中には、計算機システムで使用する機能またはコマンドとして割り当てられているものがある。そのようなキーバインドを LibreOffice の改造キーバインドとして使用してはいけない。計算機システムの動作に問題が生じる可能性がある。
Customize ダイアログボックス を開く。
Keyboard タブ をクリックする。
コマンドに新しいキーバインドを割り当てる:
LibreOffice アプリケーション全体で利用可能なキーバインドに対しては、ダイアログボックス右上の LibreOffice を選択しろ。
現在の LibreOffice アプリケーションで利用可能なキーバインドに対しては、ダイアログボックス右上のそれを選択する。
Catagory からキーバインドに必要な区分を選択する。
Function からキーバインドに必要な機能を選択する。
Shortcut Keys から必要なキーバインドを選択し Assign ボタンを押す。選択したキーバインドが選択した区分と機能に割り当てられ Keys 一覧 に表示される。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
Note
すでに機能に割り当てられているキーバインドはすべて Keys 一覧 に表示される。すでに割り当てられているキーバインドを変更することは勧められない。
Customize ダイアログボックス のリストでグレーアウトしているキーバインド、たとえば F1, F6, F10 などは、使用したり再割り当てしたりすることは不可能だ。
Saving keyboard configurations¶
キーバインドの割り当て変更は、キーボード設定ファイルとして保存可能だ。これにより、必要に応じて異なるキーボード設定を作成し、適用することが可能だ。また、キーボード設定ファイルを複数の使用者に配布することも可能だ。
キーバインドの割り当てを調整および変更した後、Customize ダイアログボックス の右側にある Save ボタン を押し、キーボード設定を保存するためのファイルダイアログボックスを開く。
キーボード設定ファイルを保存するフォルダーに移動する。
保存ファイルを適当に指定する。
保存 (S) ボタン を押してキーボード設定ファイルを保存し、ファイルダイアログボックスを閉じる。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
Loading keyboard configurations¶
保存されたキーボード設定ファイルをロードし、既存のキーボード設定を置き換える:
Customize ダイアログボックス の右側にある Load… ボタンを押すとファイルダイアログボックスが開く。
キーボード設定ファイルを保存するフォルダーに移動する。
開く (O) ボタン を押して選択したキーボード設定を LibreOffice に読み込み、ファイルダイアログボックスを閉じる。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
LibreOffice を再起動して、新しいキーボード設定が効いていることを確認する。
Resetting keyboard configuration¶
LibreOffice のキーバインドすべてを既定値に戻す方法:
Customize ダイアログボックス を開く。
Keyboard タブ をクリックする。
Customize ダイアログボックス の右側にある Reset ボタン を押す。キーボード設定を初期設定に戻す際、確認は表示されない。
OK ボタン を押して Customize ダイアログボックス を閉じる。
LibreOffice を再起動して、既定のキーボード設定が効いていることを確認する。
Assigning macros¶
マクロを LibreOffice のイベントに割り当てることが可能。割り当てられたマクロは関連するイベントが発生するたびに自動的に実行される。イベントとは、たとえば、文書が開かれた、キーが押された、キャレットが移った、などだ。マクロをイベントに関連付けるには、Customize ダイアログボックス Events タブ を用いる。イベントをマクロに割り当てる方法の詳細については Chapter 11, Getting Started with Macros ノート を見ろ。
Adding extensions¶
Installing extensions¶
拡張とは LibreOffice の機能を向上させるために LibreOffice の中にインストールできるプログラムだ。たとえば、雛形、辞書、クリップアートギャラリー、マクロ、ダイアログライブラリーなどを拡張として加えられる。
LibreOffice を計算機にインストールする時点で拡張がいくつかインストールされる。その他の拡張は <https://extensions.libreoffice.org/> にある公式拡張保管庫から無料でダウンロード可能だ。
拡張は他の供給源からもダウンロードし得る。これらの拡張の中には無料のものも有料のものもある。どのような免許と料金が適用されるかはその記述を当たれ。
Installing extensions¶
公式拡張保管庫に掲載されている拡張のインストール方法:
Todo
steps
Menu バー Extensions ダイアログボックス を開く。
でGet more extensions online… リンクをクリックする。LibreOffice 公式拡張保管庫が Webブラウザーで開く。
ページ内の検索欄に検索語を入力し、Search ボタンを押す。
必要な拡張を見つけてクリックし、選択した拡張の Web ページを開く。
拡張の記述と、使用している LibreOffice のバージョンおよび計算機の OS との互換性を確認する。
正しいバージョンの拡張については、Download をクリックすると、拡張が計算機のダウンロードフォルダーにダウンロードされる。
Extensions ダイアログボックス で Add ボタンを押してファイルダイアログボックスを開く。
拡張のあるフォルダーに移動する。
拡張を選択し 開く (O) ボタン を押す。
拡張がインストールされ、Extensions ダイアログボックス に表示される。
必要に応じて、拡張を有効にするために LibreOffice を再起動する。
Note
公式保管庫所蔵でない拡張をインストールするには、その拡張の供給源からモノをダウンロードし、上記方法の途中手順から再現して拡張をインストールする。
Updating extensions¶
拡張の更新を定期的に調べることが必要だ。その方法:
Extensions ダイアログボックス を開く。
Check for Updates ボタンを押して Extension Update ダイアログボックス を開く。
Available extensions update に表示されている拡張を選択し、 Install を押して拡張を更新する。
Extension Update ダイアログボックス と Extensions ダイアログボックス を閉じる。
必要に応じて、拡張の更新を有効にするために LibreOffice を再起動する。
Removing extensions¶
不要になった拡張を削除して完全にアンインストールするには次のようにする:
Extensions ダイアログボックス を開く。
削除する拡張を選択する。
Remove ボタン を押し、拡張の削除を確認する。
Extensions ダイアログボックス を閉じる。
Disabling extensions¶
LibreOffice から拡張を削除せずに、拡張を作動させなくする方法:
Extensions ダイアログボックス を開く。
作動させない拡張を選択する。
Disable ボタン を押す。ボタンのラベルが変わる。
必要に応じて、Enable ボタンを押すと、LibreOffice で再び拡張機能が作動する。
Note
Extensions ダイアログボックス で Remove ボタン と Disable ボタン が灰色表示されている場合、その拡張は削除することも作動不能にさせることもできない。拡張が LibreOffice のインストールの一部であるなどに灰色表示になる。
Creating custom colors¶
改造色を作成して LibreOffice 改造パレットに追加することができる。たとえば、文書を作成する際に、企業配色と正確に一致させるために改造色が必要になることがある。改造色は次の色表記のいずれかの値を変化させることで作成する:
RGB 記法
HSB 記法
CMYK 記法
改造色を作成する以下の手順は、物体に色の領域塗りつぶしを作成する例だ。領域塗りつぶしで作成された改造色は改造パレットに保存され、線、矢印、テキストで改造色を使用できるようになる。改造色の作成に使用できるダイアログボックスは次のとおり:
Pick A Color ダイアログボックス
Area タブ にある Color ページ
Line タブにある Color ドロップダウンリスト
Character ダイアログボックス、Character Style ダイアログボックス、Paragraph Style ダイアログボックスにある Font Effects タブ Font color ドロップダウンリスト
Sidebar Properties 甲板 にある Area 盤 Fill ドロップダウンリスト
Sidebar Properties 甲板 にある Line 盤 Color ドロップダウンリスト
Sidebar Properties 甲板 にある Character 盤 Font Color ドロップダウンリスト
Using Area dialog for objects¶
正方形などの塗りつぶし物体が選択されているとする。
選択物を右クリックし、Area ダイアログボックス を開く。
を選択してColor ページ を開いて色塗りに使用できる選択肢を出す。
R, G, B の値を 0 から 255 の尺度で指定するか、改造色の十六進数コードがわかっていればそれを Hex に入力する。
Custom palette で Add ボタン を押し、開いた Name ダイアログボックス で色の名前を入力する。
OK ボタン を押して Name ダイアログボックス を閉じるとその色が Custom palette に追加される。
OK ボタン を押して Area ダイアログボックス を閉じる。新しい改造色で選択物が塗りつぶされ、他の文書で再利用できる。
Note
色の表記同士は連動しており、通知集合の値を一つ変更すると、他の通知集合の値も自動的に変化する。
利用者ノート
他の文書で再利用可能ということは、定義色がどこかに使用者設定として保存されているはずだ。バックアップしたい。
Using Pick a Color dialog for objects¶
正方形などの塗りつぶし物体が選択されているとする。
次のいずれかの方法で Pick A Color ダイアログボックス を開く:
Area ダイアログボックス Color ページ で Pick ボタンを押す。
Line and Filling ツールバーの Fill Color 横の三角▼をクリックし、 を選択する。
Sidebar Properties 甲板 Area 盤 の Fill 横の三角▼をクリックし、 を選択する。
次のいずれかの方法で改造色を作成する。作成される色のプレビューは色選択ボックスの下にある元の色ボックスの左側に表示される。
色棒から色範囲を選択し、マウスカーソルを使って、必要な色にカーソルが来るまで、色箱内の標的を移動する。
Red, Green, Blue に値を入力する。
Cyan, Magenta, Yellow, Key の値を入力する。
Hue, Saturation, Brightness の値を入力する。HSB 値は色を変更するのではなく、色の見え方を変更する。
Hex # に十六進数コードを入力する。
OK ボタン を押して Pick A Color ダイアログボックス を閉じ、色を保存する。選択物がその色で塗りつぶされる。
Area ダイアログボックス Color ページ を開く。
Custom palette で Add ボタン を押し、開いた Name ダイアログボックス に色の名前を入力する。以下、先述の手順に合流する。
Adding fonts¶
LibreOffice は PostScript (.pfb), TrueType (.ttf), OpenType (.otf) の字体ファイル形式を支援している。その他の字体形式も利用可能で、計算機の OS が支援している場合もある。ただし、これらの字体形式では、文字の選択や品質に制限があり得る。
追加字体をインストールするには管理者権限が必要だ。計算機の OS にインストールすることで LibreOffice アプリケーションすべてで追加字体を利用可能になる。
Adobe などの専売字体に加え、何百もの自由特許字体が利用可能だ。自由特許字体のほとんどは無料で利用でき、使用、共有、編集が可能だ。
これらの字体の多くは古典的な字体の複製やそれに近い変種だが、原作品もある。
User interface variants¶
既定では、LibreOffice のコマンドと機能は、Standard ツールバー UI と呼ばれる、ツールバーで利用可能なツールと階層的メニューにまとめられている。その他の UI として、コマンドや内容のコンテキストグループを表示するものもある。LibreOffice アプリケーションごとに要件が異なるため、UI の変種や使用方法については、各 LibreOffice アプリケーションの使用者手引を見ろ。
See also
所望の UI を次のようにして選択しろ:
UI を変更する LibreOffice アプリケーションを開く。
Menu バー Select Your Preferred User Interface ダイアログボックスを開く。
を選択し、UI variants で利用可能な選択肢から好みの UI を選択する。
選択した UI を LibreOffice 全アプリケーションで使用するには Apply to All ボタンを、開いているアプリケーションにのみ使用するには、Apply to XXXX ボタンを押す。
Close ボタン を押す。