Awake

一般的には、一定時間入力がないと OS としての Windows はディスプレイを切り、スリープまたはサスペンドモードに移行する。この動作は内部的には 電源とスリープ の設定に従う。Awake は、この OS 設定を上書きすることができる。つまり、Windows を起動したままにする機能を有するユーティリティーだ。何らかの長時間処理を実行するときに、スリープやサスペンドから抑止するという用途にうってつけだ。

Attention

Microsoft PowerToys 利用ノート 冒頭の前提条件に留意すること。

稼働方法

Awake は設定画面から直接稼働するか、スタンドアロン実行ファイルから稼働することが可能だ。設定画面から起動している場合、さらにシステムトレイから管理することも可能だ。

Awake は Windows の電源プラン設定を一切変更せず、カスタム電源プラン設定に依存しない。その代わり、バックグラウンドスレッドを生成し、マシンの特定の状態を必要とすることを Windows に伝える。

設定

Awake スイッチを入れて Awake にコンピューターの覚醒状態を管理させる。

動作

モード では、本ツールが有効であるときに PC の状態の管理方法を指定する。決定できるのは次の三つのいずれかとなる:

選択した電源プランを引き続き使用する

PC 本来の電源プランを適用する。つまり当ツール固有の機能を用いない。

無期限に起動したままにする

この設定を変更するまで、PC の通知、実行を維持する。

一時的に起動したままにする

設定画面のタイマーで設定されている一定時間 PC を起動させ続ける。時間切れになると、PC 本来の電源プランに戻る。

下二つのモードでは、OS の時刻を変更すると Awake タイマーがリセットされる。

画面をオンにしたままにする は Awake によって PC を起動状態にしているときに、ディスプレイを点けたままにするかどうかを切り替えられる。オフのままでは PC がスリープ状態にならなくてもディスプレイは切られることに注意。

タスクトレイ

Awake が有効であるとき、Windows のタスクトレイに専用アイコンが出現する。そのメニューから上述のモードを設定することができる。

CLI

Awake を独立プロセスとして直接実行することも可能だ。PowerToys が存在するフォルダーを作業ディレクトリーとして実行する。

PowerToys.Awake.exe を端末または .lnk ショートカットファイルから実行する場合、次のコマンドライン引数を指定することが可能だ:

--use-pt-config

PowerToys の設定ファイルを使用して設定を管理する。前提としては PowerToys が保管している Awake 用の設定ファイル settings.json がすでに存在し、そこには必要なランタイム情報をすべて含んでいるとする。これは設定画面の 動作 で指定されている内容だ。

このオプションが使用されると、他のオプションはすべて無視される。Awake はファイル settings.json の変更を探して、状態を更新する。

--display-on=FLAG

マシンが覚醒している間、ディスプレイを点けておくか消しておくかを指定する。値は true または false とする。

--time-limit=SECONDS

Awake がコンピュータを覚醒させておく時間を秒単位で指定する。 --display-on と組み合わせて使用する。

--pid=PID

Awake の実行をプロセスにアタッチする。与えられた PID を持つプロセスが終了すると Awake も終了する。

利用者ノート

この機能を上手に使いこなせれば「何かの作業を終了したら Windows を即閉じる」のようなタスクを実現できると読める。要研究。

コンソールから PowerToys.Awake.exe を実行する場合には、コマンドラインオプションを指定することもできる。引数なしで起動すると、Awake は 無期限に起動したままにする 相当の挙動を呈する。

例えば、オプション --time-limit に値を設定する場合、次の両方の引数指定形式を受け入れる:

> PowerToys.Awake.exe --time-limit 36000
> PowerToys.Awake.exe --time-limit=36000