Awake 利用ノート

一般的には、一定時間入力がないと OS としての Windows はディスプレイを切り、スリープまたはサスペンドモードに移行する。この動作は内部的には ms-settings:batterysaver の設定に従う。Awake は、この OS 設定を上書きすることができる。つまり、Windows を起動したままにする機能を有するユーティリティーだ。何らかの長時間処理を実行するときに、スリープやサスペンドから抑止するという用途にうってつけだ。

Attention

Microsoft PowerToys 利用ノート 冒頭の前提条件に留意すること。

稼働方法

Awake は設定画面から直接稼働するか、スタンドアロン実行ファイルから稼働することが可能だ。設定画面から起動している場合、さらにシステムトレイから管理することも可能だ。

Awake は Windows の電源プラン設定を一切変更せず、カスタム電源プラン設定に依存しない。その代わり、バックグラウンドスレッドを生成し、マシンの特定の状態を必要とすることを Windows に伝える。

設定

Enable Awake をオンにすれば Awake がコンピューターの覚醒状態を管理するようになる。

Behavior

Mode では、本ツールが有効であるときに PC の状態の管理方法を指定する。決定できるのは次のいずれかとなる:

Keep using the selected power plan

PC 本来の電源プランを適用する。つまり当ツール固有の機能を用いない。

Keep awake indefinitely

この設定を変更するまで、PC の通知、実行を維持する。

Keep awake for a time interval

PC を一定時間、起動させ続ける。時間切れになると、PC 本来の電源プランに戻る。

この項目を選択すると、Interval before returning to the previous awake state を指定することが可能となる。

Keep awake until expiration

特定の刻限までは PC を稼働させ続ける。

この項目を選択すると、End dateEnd time が指定可能になる。

この機能のいずれで OS の時刻を変更すると Awake タイマーがリセットされる。

Keep screen on は Awake によって PC を起動状態にしているときに限り、ディスプレイを点けたままにするかどうかを切り替えられる。オフのままでは PC がスリープ状態にならなくてもディスプレイは切られることに注意。

タスクトレイ

Awake が有効であるとき、Windows のタスクトレイに専用アイコンが出現する。そのメニューから上述のモードを設定することができる。

CLI

Awake を独立プロセスとして直接実行することも可能だ。PowerToys が存在するフォルダーを作業ディレクトリーとして実行する。

PowerToys.Awake.exe を端末または .lnk ショートカットファイルから実行する場合、次のコマンドライン引数を指定することが可能だ:

--use-pt-config

PowerToys の設定ファイルを使用して設定を管理する。前提としては PowerToys が保管している Awake 用の設定ファイル settings.json がすでに存在し、そこには必要なランタイム情報をすべて含んでいるとする。これは設定画面の Behavior で指定されている内容だ。

このオプションが使用されると、他のオプションはすべて無視される。Awake はファイル settings.json の変更を探して、状態を更新する。

--display-on=FLAG

マシンが覚醒している間、ディスプレイを点けておくか消しておくかを指定する。値は true または false とする。

--time-limit=SECONDS

Awake がコンピュータを覚醒させておく時間を秒単位で指定する。 --display-on と組み合わせて使用する。

--pid=PID

Awake の実行をプロセスにアタッチする。与えられた PID を持つプロセスが終了すると Awake も終了する。

利用者ノート

この機能を上手に使いこなせれば「何かの作業を終了したら Windows を即閉じる」のようなタスクを実現できると読める。要研究。

コンソールから PowerToys.Awake.exe を実行する場合には、コマンドラインオプションを指定することもできる。引数なしで起動すると、Awake は Keep using the selected power plan 相当の挙動を呈する。