『岩波基礎講座 基礎数学 集合と位相』学習ノート Part 8
彌永昌吉・彌永健一著『岩波基礎講座 基礎数学 9 集合と位相 I』より。
- §5.4 順序同型写像
-
順序を保つ写像、単調写像:二つの順序集合間の写像が順序関係を変えないものをいう。 写像 $F\colon (a, f) \longrightarrow (b, g)$ が次を満たす:
\[\forall x \in a \forall y \in a (x \prec_f y \implies F(x) \prec_g F(y)).\] - 順序同型写像とは、単調写像であって、単射であるものを言う。
- コメント:定値写像ではつまらないわけだ。
- 順序同型とは、二つの順序集合 $(a, f), (b, g)$ の関係であって、一方から他方への全射の準同型写像が存在することをいう。
- コメント:この関係は同値関係である。「全順序集合間の」という条件は外せない。
- 順序同型半群 $\operatorname{Aut}(a, f)$: 順序集合 $(a, f)$ に対して、自分自身への全単射順序同型写像の集合に、 算法として写像の合成をまとめて考えた半群をなす集合である。
- 順序同型群:全順序集合の順序同型半群は群になる。
- (Q 5.6)
- $\operatorname{Aut}(\Z, \le)$
- $\operatorname{Aut}(\mathbb{Q}, \le)$
- 実関数 $F(x) = x^3$ は $(\operatorname{\R}, \le)$ に含まれる。
-