Writer Guide Chapter 5, Formatting Pages: Basics ノート¶
Introduction¶
この章はページスタイルの使い方と関連する機能について述べられている。
余白
改頁
ヘッダーとフッター
ページ番号
表題ページ
脚注
Chapter 6, Formatting Pages: Advanced では、段組、枠、表組、節の使用、文書内のページの向きの変更、境界と背景の使用について説明がある。ページスタイルのその他の使い方については Chapter 8, Introduction to Styles に説明がある。Page Style ダイアログボックス については Chapter 9, Working with Styles に説明がある。
Note
Writer 文書のページはすべてページスタイルに基づいている。他のレイアウト方法 (Chapter 6, Formatting Pages: Advanced) は、基本的なページスタイルに基づいて構築される。
Tip
ページレイアウトは通常、Options ダイアログボックス の ページ でテキスト、オブジェクト、表組、節の境界を表示するオプションを選択し、同ダイアログボックス ページ で段落末尾、タブ、改行、その他の項目を表示するオプションを選択すると簡単だ。
Setting up basic page layout using styles¶
Writer では、ページスタイルが、ページサイズ、余白、ヘッダーとフッターの配置、境界と背景、段数、ページ番号など、ページすべての基本的レイアウトを定義する。
Writer にはページスタイルがいくつか付属しており、それらを基にしたり、変更したり、新しい(カスタム)ページスタイルを定義することができる。
単一文書で一つ以上のページスタイルを使用できる。
ページスタイルを指定しない場合、Default Page Style が用いられる。
個々のページのレイアウトを変更するには、新しいページスタイルを定義するか、 Chapter 6, Formatting Pages: Advanced で説明されている技法(節、枠、表組)のいずれかを用いる。
Note
文書によっては、すべてのレイアウト変更(見開きページのヘッダーやフッターのページ番号やその他の要素の位置など)を単一のページスタイルで定義できるものもある。
Tip
Default Page Style を含むページスタイルの変更は、作業中の文書にしか適用されない。変更を文書すべての既定にしたい場合は、変更を雛形に入れ、それを既定雛形にする必要がある。Chapter 10, Working with Templates 参照。
Changing page margins¶
ページの余白は次の方法で変更可能:
ページ定規を使う。素早く簡単だが、細かく制御できない。
Page Style ダイアログボックス を使う。余白を小数点以下二桁まで指定できる。
Sidebar Page 甲板 を使用する。余白すべてを同じ値に変更可能。
Note
これらのいずれかの方法で余白を変更した場合、新しい余白はページスタイルに記録され、そのスタイルを使用しているすべてのページに影響する。新しい余白は次に Page Style ダイアログボックス を開いたときに表示される。
一部のページの余白を変更し、他のページの余白を変更しないようにするには、異なるページスタイルを使用して、それらを切り替える必要がある。後述。
定規を使って余白を変更するには:
定規の網掛け部分は余白だ。灰色の部分と白い部分の間の線にマウスポインターを置く。ポインターが両頭矢印に変わり、ツールチップに現在の設定が表示される。
マウス左ボタンを押したままドラッグして余白を移動する。
Note
定規上の小さな矢印は、段落の字下げに使用する。ページの余白と同じ位置にあることが多いので、矢印ではなく余白マーカーを動かすように注意しろ。
Tip
変更後、新しい余白にマウスポインターを合わせると、新しい測定値が表示される。
Page Style ダイアログボックス を使って余白を変更する手順:
ページ上のどこでもよいから右クリック
を選択
Margins 欄に必要な距離を入力する。
あるいは、Gutter をゼロに設定したまま、綴じ込み余白の量を左余白または内余白の値に追加する。綴じ込み余白とは、ページの左端(内端)と左余白(内余白)の間に残す余白のことだ。
OK ボタン を押す。
Sidebar Page 甲板 を使って余白を変更するには:
ドロップダウンリストからプリセットの余白を選択するか、
Format 区画の表題バーの右上にある More Options アイコンから Page Style ダイアログボックス を開く。
Note
Sidebar の余白を変更すると余白四つがすべて同じ寸法に変更される。異なる広さの余白が必要な場合は別の方法を使用しろ。
Inserting page breaks¶
多くの文書(たとえば複数ページ報告書)では、加除修正時にテキストがあるページから次のページに流れるようにしたい。この節で説明する技法を使ってテキストフローを上書きしない限りは、Writer が自動的にこれを行う。
Controlling automatic page breaks¶
自動テキストフローの一部は、次のような方法で制御する:
Keep with next paragraph オプションは、たとえば、目録の先頭の文が目録から切り離されるのを防ぐために使用する。このオプションは Paragraph ダイアログボックス Text Flow タブ にある。
Paragraph ダイアログボックス Text Flow タブ (個々の段落に対して)または Paragraph Style ダイアログボックス (そのスタイルを持つすべての段落に対して)の Do not split paragraph オプションを使用する。
段落スタイルを使って段落を新しいページから始めるようにする。典型的な使い方は、章見出しがつねに新しい右ページ(奇数ページ)から始まるようにすることだ。これを定義するには Paragraph Style ダイアログボックス を使う。
Inserting a page break without changing the page style¶
特定の場所で改頁するには、たとえば、新しいページの一番上に見出しを置くには:
新しいページを始めたい位置にキャレットを置く
Menu バー
を選択
Inserting a page break and changing to a new page style¶
新しいページに別のページスタイルを使用させるには、たとえば、First Page スタイルから Left Page スタイルに変更するには、以下のいずれかの方法を使用する。
Caution
改頁を挿入せずに単一ページのページスタイルを変更しようとしてはいけない。変更されたページの前後の他のページの一部またはすべてのページスタイルも変更される可能性がある。Chapter 8, Introduction to Styles を見ろ。
方法一
次のページを始めたい位置にキャレットを置く
を選択
Insert Break ダイアログボックス の Type 区画で Page break があらかじめ選択され、Page Style が [None] に設定されている。このドロップダウンリストで次のページに対するページスタイルを選択する。
OK ボタン を押す
方法二
キャレットを次のページの最初にしたい段落に置く
右クリックし、
を選択Paragraph ダイアログボックス Text Flow タブ で、
Breaks 区画の Insert をオン
With page style をオン
ドロップダウンリストで次のページに対するページスタイルを選択
OK ボタン を押す
Tip
これらのページ番号フィールドの使用については Numbering the first page something other than 1 を参照。
Numbering pages¶
ヘッダーまたはフッターに Page Number ページ番号フィールドを置くと、そのページスタイルのすべてのページに番号が表示され、ページごとに自動的に変更される。ページ番号は灰色の背景で表示される。この灰色の背景はフィールドを表すもので、背景は画面上では視認されるが、印刷はされない。
Tip
灰色の背景を消すには Page number という文字が表示されたら Ctrl + F9 を押す。これにより、Writer はフィールドに対する名前と中身の表示を切り替える。
を選ぶか Ctrl + F8 を押す。数字の代わりにこのトピックでは文書のヘッダーやフッターに次のような関連情報を挿入する技法について述べている:
Simple page numbering¶
最も単純な場合、ページ番号を各ページの天井か床下に表示し、それ以外には何も表示しない。これを行うには、
を選択するか、
ヘッダーまたはフッターにキャレットを置き、
を選択するa。
前者の方法では Page Number Wizard が開く。後者の方法ではページ番号を直接挿入し、後で設定を調整する。
Page number wizard¶
Menu バー から Page Number Wizard が開き、
を選択すると位置(ヘッダーまたはフッター)、
配置(右、中央、左)、
番号スタイル(ローマ数字、アラビア数字、その他の変種)、
ページ番号に対するその他の設定
を選択できる。
Page Number Wizard を使用しない、または設定を変更する場合は、次の二節を参照。
ページ番号の追加設定については Restarting page numbering and changing numbering format と Numbering the first page something other than 1 を見ろ。
Page number alignment¶
ページ番号を左、右、または中央に揃えるには、ヘッダーまたはフッターをクリックし、次のいずれかの方法でフッター段落を変更する:
Formatting ツールバー の整列図像のどれかをクリック。
Sidebar Properties 甲板 を開く。Paragraph 区画で整列図像のどれかをクリック。
右クリックし、Paragraph ダイアログボックス Alignment タブ で整列オプションを選択し、OK ボタン を押す。
を選択。
Page number format¶
ページ番号を何種類かの数字で表示するように設定できる:
アラビア数字 (1, 2, 3)
小文字ローマ数字 (i, ii, iii)
序数 (1st, 2nd, 3rd)
その他
そのためには、ページ番号をダブルクリックして、Edit Fields ダイアログボックスで所望の書式を選択するか、次の手順のようにページスタイルで数字の書式を指定する:
ページのテキストエリアを右クリックし、コンテキストメニューから
を選択Page Style ダイアログボックス Page タブ で右側の Layout Settings 区画で、小文字ローマ数字を使用するために Page numbers ドロップダウンリストで i, ii, iii, … を選択
Caution
番号の書式を変更すると、その書式を変更する方法にかかわらず、そのページスタイルを使用しているすべてのページのページ番号に影響する。すべてのページではなく、一部のページのページ番号の書式を変更するには、別のページスタイルを使用する必要がある。次節 を見ろ。
Restarting page numbering and changing numbering format¶
書籍など、多くの文書では前見出し(目次など)にローマ数字で、本文にアラビア数字で番号が振られ、ページ数は 1 から始まる。次はページ番号を 1 から付け直す手順だ。
まず、二つのページスタイルについて番号の書式を定義する:
Front Matter
Default Page Style
これらについては Using different page styles と 前節 を参照。
次に、文書の前見出しにページ番号を挿入する。Simple page numbering を参照。
その後、ページ番号付けを再開する:
Default Page Style にするページの最初の段落にキャレットを置く(見出しは段落の一種だ)。
Menu バー の Paragraph ダイアログボックス を表示
を選択するか、右クリックして を選択し、Text Flow タブ の Breaks で、
Insert を選択
Type ドロップダウンリストで Page を選択
Position ドロップダウンリストで Before を選択
With page style をオンにしてドロップダウンリストから次のページに対するスタイルを選択
Page number をオンにしてフィールドを活動開始し
1
を入力OK ボタン を押す
Numbering the first page something other than 1¶
ページ番号が 1 より大きい文書を開始する手順は、前節の工程 3 と同様。
先述の方法でヘッダー(フッター)にページ番号を挿入
テキストエリアの最初の段落をクリック
先述の方法で Paragraph ダイアログボックス を表示
Text Flow タブ の Breaks で、
Insert を選択
Type ドロップダウンリストで Page を選択
With page style をオンにしてドロップダウンリストから最初のページに使われるスタイルを選択
Page number をオンにしてフィールドを活動開始し、開始ページ番号を入力
OK ボタン を押す
Note
選択した開始ページ番号が偶数の場合、最初のページの前に空白ページが発生する。LibreOffice では奇数ページ番号は右ページ、偶数ページ番号は左ページという慣例に従っている。
この空白ページは、ファイルを印刷したり PDF として書き出したりするときに表示される。Chapter 7, Printing and Publishing 参照。
Numbering pages by chapter¶
技術文書ではヘッダーやフッターにページ番号とともに章番号を入れがちだ。たとえば、 1-1, 1-2, 1-3, …, 2-1, 2-2, 2-3, … といった具合だ。このようなページ番号を設定するには次のようにする:
章の表題はすべて同じ段落スタイル、例えば Heading 1 スタイルで識別されるようにしろ。
Level 1 に使用する段落スタイルを Writer に伝え、Number 欄で 1, 2, 3, … を指定する。
を使って文書に章番号を挿入する:
先に挿入したページ番号の直前のヘッダーまたはフッターにキャレットを置き、メニューで
を選択Fields ダイアログボックス で Document タブ に移動する。
Type 一覧で Heading を指定
Format 一覧で Heading number を指定
Up tp level 欄で 1 を指定
Insert ボタン を押す。
章番号とページ番号の間にハイフンなどの句読点を打ち込む。
Defining a different first page for a document¶
手紙や覚書などの文書の多くには、他のページとは異なる最初のページがある。例えば、レターヘッドの最初のページには通常、異なるヘッダーがある。また、報告書の最初のページにはヘッダーもフッターもないが、他のページにはそれらがある。
これにはいくつかの方法がある:
文書の Default またはその他のページスタイルを使用する。Page Style ダイアログボックス Header タブ で Same content on first page をオフにし、文書の最初のページと他のページに異なるヘッダーを追加する。次節 参照。
最初のページと後続ページで異なるページスタイルを使う。次のページが自動的に後続ページのスタイルになるように、最初のページに Next Page 属性を設定する。Using different page styles 参照。
文書の冒頭に表題ページを追加する。Adding title pages 参照。
いずれの方法の詳細も後述。
Using one page style¶
この例は Default Page Style を用いる。
読者ノート
以下、ヘッダーについてしかノートを記しさないが、フッターでも当然成り立つ。
ページ上のどこでもいいから右クリックし、Page Style ダイアログボックス Header タブ で Header on をオンにし、最初のページで同じ内容の選択を解除する。オプションで Same content on left and right pages を選択する。
を選択する。Default Page Style を使用して、任意のページにヘッダーを挿入する。 Creating headers and footers 参照。
文書の最初のページと他のページに、異なるヘッダーの内容を追加する。例えば、最初のページのヘッダーは空白のままにしておく。
Using different page styles¶
例として、LibreOffice に付属している First Page と Default ページスタイルを使用する。最初のページに既定のページを表示し、それ以降のページをすべて既定のページスタイルにすることを検討する。
これを行うには、
First Page スタイルに対する Page Style ダイアログボックス を開く
Organizer タブ
Next Style ドロップダウンリストで Default Page Style を選択
Adding title pages¶
文書に表題ページを追加し、オプションで文書本文のページ番号を 1 から再開するための、迅速で便利な方法が Writer には備わっている。
Menu バー で Title Page ダイアログボックス を開く。
を選択し、Title Page ダイアログボックス では次の選択ができる:
既存ページを表題ページに変換するか、新しい表題ページを挿入するか
変換または挿入するページ数
ページを配置する位置
ページ番号付けを再開するかどうか、再開する場所と開始番号
表題ページに使用するページスタイル
この技法を使えば、例えば、章と章の間に装飾的なページを追加したり、本の冒頭に表題や著作権などのページを追加したりするなど、文書のさまざまな箇所に複数の「表題ページ」を挿入することが可能だ。
Formatting footnotes and endnotes¶
脚注は参照されたページの床下に表示される。巻末注は文書の最後に集められる。
既定のものが要求に合致しない場合、脚注と巻末注を効果的に機能させるには次のようにする:
脚注を挿入し、その書式を定義する (Chapter 3, Working with Text: Advanced)
ページ上の脚注の位置、および区切り線の色と線スタイルを定義する
Defining footnote location and separator line¶
ページ上の脚注の位置と、脚注とテキストを区切る線の色とスタイルは、ページスタイルで定義する。複数のページスタイルを使っていて、そのどれかに脚注がある場合は、必ずそれぞれのページスタイルで脚注の位置と区切り線を定義しろ。
Menu バー Page Style ダイアログボックス が表示される。Footnote タブに移動して選択し、OK ボタン 押して変更を保存する。
を選択するか、ページを右クリックメニューから を選択すると既定の Not larger than page area 設定を維持すると、脚注の数に基づいて脚注領域が自動的に計算される。脚注の最大空間を手動で制御するには Maximum footnote height をオンにし、希望する単位で値を入力する。
最大高を超える脚注は次のページにはみ出す。ページの二番目の区画を使用して、脚注とメインテキストエリアの間の分離帯をカスタマイズしろ。
Inserting column and line breaks¶
手動改頁に加えて、改段や改行を使いたい場合もある。これらの改行の挿入方法は、手動改頁の方法と似ている。
Column breaks¶
手動による改段は複数段組の文書または節でしか使用できない。手動改段を挿入するには:
キャレットを新しい段を開始したい位置に置く
Menu バー から
を選択Insert Break ダイアログボックス の Type 区画で Column break をオン
OK ボタン を押す
Paragraph ダイアログボックス の Breaks 区画を使用することも可能。
Line breaks¶
改行を使用して、いくつかの方法でテキストを手動で書式を整えることが可能だ:
次の行に続く(既定)
現在の行と交差するすべての錨付き物の下の、次の完全な行に続く
左側がブロックされていない次の行に続く
右側がブロックされていない次の行に続く
既定の改行を挿入するには Shift + Enter を押す。
その他の改行を挿入するには:
テキストを改行したい位置にキャレットを置く
Insert Break ダイアログボックス の Type 区画で Line break をオンにする
必要な改行の型を選択
OK ボタン を押す
Changing page orientation within a document¶
文書には複数の向きのページを含めることができる。よくあるシナリオは、文書の真ん中か最後に横向きのページがあり、他のページは縦向きというものだ。
Setting up a landscape page style¶
余白を他のページと同じにするには、現在のページスタイル [1] の余白設定に注意しろ。
Sidebar Styles 甲板 で Page Styles 一覧から Landscape を右クリックし、 を選択する。
Page Style ダイアログボックス Organizer タブ で Next style が Landscape に設定されていることを確認。
Page Style ダイアログボックス Page タブ で Orientation が Landscape になっていることを確認する。
余白を縦書きページの余白に対応するように変更する。すなわち、縦長の上余白が横長の左余白になるようにする。
OK ボタン を押す。
Inserting a landscape page into a portrait document¶
Landscape ページスタイルが定義された後、それを適用する方法:
キャレットを横書きに設定したいページの先頭にある段落または表組に置く
右クリックメニューから次のどちらかを選択:
Paragraph–>Paragraph…
Table Properties…
ダイアログボックスの Text Flow タブ で、Insert または Break を選択し、With Page Style をオン
プロパティーを Landscape に設定
OK ボタン を押す
縦長に戻す手順もわかるだろう。